渓流で釣りをする場合、単純に釣果だけを求めるなら、餌釣りかテンカラ釣りをするのが効率は良いはずです。
しかし、釣り人というものは魚が釣れれば何でも良いというわけではなく、自分の好きな釣り方にこだわりたい人も多いわけで、渓流でルアーやフライをやる人も沢山います。
この二つの釣りは、一緒の括りにされることが多いので、初心者の人などの中には、どちらをやろうか迷っている人もいるかもしれません。
今回は、これらのどちらがお薦めできるか、私なりに考えてみたいと思います。
渓流でルアーはちょっと凶悪すぎないか。
私は、どちらかと言うとフライよりルアー釣りの方が好きな人間ですが、渓流に限って言えばフライの方が良いと思います。
それは、ルアーで釣るにはあまりに渓流魚というものは小さくて、絵が汚くなることが多いからです。
渓流に居る魚は、北海道などの例外はありますが、30センチ以下であることがほとんどでしょう。
アベレージサイズが、20センチ以下なんてことも少なくないはずです。
15センチ以下の魚だって沢山釣れてしまいます。
そういった小さな魚の口に、スプーンやスピナーやミノープラグなどのルアーを引っ掛けるというのは、あまりにも見た目が凶悪な釣りではないでしょうか。
しかも、動きの素早く細かい小魚がバレにくいように、バーブの付いたトレブルフックを使う人も多く、リリースするなんて言っても魚がズタボロになっていたりもします。
こういった様子を見てしまうと、渓流では餌釣りの方がずっと上品な気がしてきてしまいます。
やはり、ルアーで釣りをするなら、そのスケールに見合った、もう少し大きな魚や大きなフィールドにするべきてばないかと、私は思ってしまいます。
フライにも、小さな川でわざわざリールを使う必要があるのかとか、そもそもちょっと日本の渓流向きの釣りではなかったのではないかとか、多少は疑問点はあるものの、小さなフックでサッと釣るので、ルアーよりもずっと見た目が優しいです。
また、自重のないフライならバーブが無くてもバレにくいですから、安心してバーブレスで釣ることができ、とてもスマートに魚をリリースすることもできます。
どちらの釣りも、渓流という複雑な流れを攻略する楽しさがあることは間違いないとは思いますが、いかんせん渓流でルアーは物騒すぎるのではないでしょうか。
ルアー釣りをするなら、アベレージサイズが30センチ以上のような釣り場が似合うと、私は思っています。