長い梅雨が明けたと思ったら、今年も猛烈に暑いですね。
地球温暖化が本当に人間のせいなのかは、よく分かりませんけど、人間が地球に良くないことをしていることは確かなのですから、猛暑や異常気象は黙って受け入れるべきなのでしょう。
暑くなってくると、昔の日本人は怪談などの不気味な話を好んでいたようですが、釣りや魚にまつわる不気味な民話も各地に沢山残されているようです。
そんな中でも、渓流に住む魚であるイワナに関連した話は多いのだと、何かの本で読んだ記憶があります。
イワナを食べた人が大蛇になってしまったという話や、イワナがお坊さんに化けてうどんを食べにきたり、川で毒を流して魚を獲るなと説教をしにきたなんて話があるようです。
イワナが住んでいるのは、渓流というどこか閉鎖的で神秘的な場所であり、そういった土地の事情から、こういった話が多く生まれたのかもしれません。
私もイワナではありませんが、渓流で魚に化かされたような気分になったことがあります。
ある夏の日の朝、小さな川で釣りをしていると綺麗なブラウントラウトが釣れました。
その川では珍しい魚だったので、沢山写真を撮ってから丁重に川に戻しました。
夕方になり、もう一度そのポイントを試してみようと思い来てみると、なんと川の中に人間が浸かっているではないですか。
大人しそうな大学生といった感じのカップルで、二人とも水着です。
こんな山の中に水浴びにくるなんて、ちょっと不思議過ぎます。
とにかく目のやり場に困りましたし、何より二人のリア充っぷりと比べると、汗と泥とクモの巣だらけで一人ぼっちで釣りをしている自分の姿が、あまりに惨めで、なんとも言えない敗北感のようなものを感じましたから、その場所での釣りは諦めて足早に川を下りました。
今でも、どうしてあんな場所にナイスバディの水着の女性が居たのか不思議でありませんし、もしかしたら朝に釣った魚が化けて出たのかもしれないなんて思っているわけです。
私の場合は水着の二人だから良かったものの、渓流で釣りをしていたら、いかがわしいビデオの撮影をしている現場に遭遇して、そこから先は釣りができなかったなんて話も聞いたことがあります。
ここまでくると、不気味でも不思議でもなく、ただの変態話になってしまい、夏と無関係になってしまいますから、これ以上は詳しく書くのは止めておきましょうか。
まあ、何にしても、暑い夏には不思議なことが起こるような、ひんやりとした渓流に釣りに行くのが良いのではないでしょうか、ということにして、今回のお話は終わりにしておきたいと思います。