ここに、「渓流の魚たち」という1984年に山と渓谷社から発行された魚の水中写真の本があるのですが、これがなかなか凄いのです。
日本の川に住むサケやマスの仲間が紹介されていて、釣りの本では滅多に見られないような大型の魚の写真が多いのです。
ニジマス1メートル、イトウ1メートル、レイクトラウト1メートル、ブルックトラウト50センチ、イワナ80センチ、ブラウントラウト80センチなどなど。
水中写真なので推定サイズなのでしょうが、魚体の迫力を見れば「こりゃ、それくらいはあるわ」と納得できるような魚ばかりになっています。
こういった写真が撮られているということは、この時代には水中に潜るとこれだけの魚が、写真に撮れるくらい泳いでいたというわけで、やはり今の時代にはない豊かさを感じますね。
これだけの写真を撮るのは、かなり大変なことだったには違いないでのしょうが、今の時代に1メートルのニジマスなんかが撮れるかと考えたら、かなり難しいでしょうし、他の魚だってかなり難しそうです。
昔は釣りでも1メートルのニジマスが釣れたとか伝説的な大物の話が残っていますが、こういった写真を見ると、そういった話もウソではなかったのだと思えてきます。
イトウなんかでも、80年代初頭くらいまでは、130㎝以上のとんでもないサイズの魚が釣られていましたし、この本の写真が撮られた時代くらいまでは、そんな夢のあるサイズの魚が泳いでいたのかもしれません。
なんとか、その時代に釣りをしたかったものだなぁと思ってしまいますが、タイムマシーンでもない限り無理な話でしょうか。