釣りにゃんだろう

猫のように気まぐれに 独断と偏見に満ちた釣り情報をお届け

アブガルシアのルアーはダイソー以下のクオリティなのか。

私は、今年モンゴルに釣りに行った時に、フライのタックルしか持っていなかったため、ルアーのタックルなどを全て貸してもらい釣りをしたことがありました。

もう自分は満足するだけの魚を釣った後で、あまりやる気もなく、ルアーで釣りをしている人達と一緒に歩調を合わせて釣りをするとなると、ルアーで釣りをする方が都合が良かったからです。

借り物競争のようにロッドやリールなどを貸してもらい、ルアーもいくつか仲良くなった人から貸してもらえました。

貸してくれた人はヨーロッパの人だったので、見慣れないメーカーの物などが多かったのですが、「これなら釣れるだろうな」と真っ先に私が使ったのはラパラの物です。

 

 

実際にラパラのルアーでは、すぐに魚が釣れて、「やはりこのどこでも安定して魚が釣れるクオリティは凄いな」と、改めて実感させられたものです。

そして、釣れたルアーをそのまま借り続けるのもよくないかなと思い、釣れたものは「これは良かったよ。是非明日使ってください」と持ち主に返していくことにしました。

そうなると、ラパラのルアーは数日で姿を消してしまい、私の借り物ルアーボックスの中は、見るからに微妙そうなヨーロッパルアーばかりになってしまったのです。

 

 

それでも、一つの小さなミノーがアブガルシア製であるのを見つけ、「アブのならイケるんじゃないか?」と思い使ってみることにしました。

投げてみると、これがなかなか酷いものです。
バタバタ暴れ過ぎるアクションで、ちょっと早く巻いたり、流れの早い場所で使うと、水から飛び出してきてしまいます。
ウェイキングミノーみたいに水面で使うものかと思いましたが、そうでもない普通のフローティングミノーのようです。
アイでも曲がっているのかと思いましたが、調整したところでクソルアーぶりは変わりません。
もうリップの角度といった、設計の段階からの失敗作のようです。

 

www.purefishing.com

 

これなら、ダイソーのミノーの方がずっとマシです。
昔はアブのルアーと言えば、日本では高級品で良い物だったはずですが、アメリカ資本に買われた現在のアブは、日本の100円ショップ以下のルアーを売るメーカーになってしまったのですね。

それだけ日本の釣り具が進化したのだとも言えますが、スウェーデンの人達は、こんな物に伝統ある自分たちの国の会社の名前を使われて、悲しいんじゃないだろうかとさえ思えてきます。

そんなことを考えていても、私の手持ちのルアーの中で一番マトモそうなのが、アブのクソミノーなのです。(人から貸してもらっておいて、こんなことを言ってはいけませんが…)
これ一つで何とかやっていくしかありません。

 

 

流れの緩い場所でゆっくりリトリーブすれば水から飛び出さないので、ひたすらそんな良いポイントを待つこと数日。

ついに、「このルアーに調度良いぞ」というポイントに遭遇しました。
軽くキャストして、ミノーの姿が見えるか見えないくらいの深さを、これならなんとか釣れそうだという動きで泳いでいるのを見ていると、さっとルアーの姿が消えて衝撃が伝わってきました。

あまり小さくはない魚だと思って寄せてくると、75センチくらいのタイメンでした。

 

 

「一匹居たところは、だいたいもう一匹居るんだよね~」と思い、魚を逃がしてすぐにまたキャストしてみると、またもやバコン!とルアーが吸い込まれて消えました。

今度は、もう少し大きくて1メートルジャストの魚です。

ほんの10分たらずで、2匹も釣れてしまうとは、クソルアーでも使いようによっては、ちゃんと魚は釣れるものなのですね。

 

 

キャンプに帰り、そのルアーも「流れなスロー所で効くよ」と言って持ち主に返すと、いよいよ私にはマトモに魚が釣れそうなルアーはなくなってしまいました。
それでも、すでに充分魚は釣れていましたし、自分ばかり釣っても悪いですし、それからは何日か適当に釣りをしているフリをするだけでよかったので、魚が釣れないようなルアーばかりで好都合だったのですが。 

こんないい加減なルアーフィッシングをしてみると、とてもクオリティの高いルアーばかりなのに、あれが良いとかこれはダメとか言っている、日本の釣り人達は一体何なのだろうかと思ってしまいます。

 

 

今の時代の日本の有名メーカーのルアーなら、魚が釣れないような物はないはずですし、どれでもちゃんと使えば魚は釣れるはずです。
あまり流行りのヒットルアーのような物や他人の意見に流されず、自分の好きな物を使いこなすことこそが釣果への近道だと思うのですが、そのことに気づいている釣り人はどれだけいるのでしょうか。