釣りの初心者の人は、アタリが分からないために、なかなか魚が釣れないということがあると思います。
ここから経験を積むと、些細なアタリにも気づくようになっていくわけですが、そうすると魚がよく釣れるようになるかというと、そうでもないでしょう。
ルアーにしてフライにしても、状況によっては即アワセが良くないことがあります。
アタリに気づいた瞬間に、所謂「びっくりアワセ」のようなことをしても、良い状態にフッキングできずバレてしまうことも多いのです。
アタリに敏感になって、びっくりアワセをしてしまうくらいなら、景色でも眺めて気を抜いて集中を欠いた状態でいた方が、実はよく魚が釣れてしまったりします。
こう考えてみると、ある程度釣りの経験がある人には、そういった人に特有の難しさがあるようですね。
アタリが分かってしまい、身体が反応してしまうからこそ逃がしてしまう魚というものが、釣りの経験者には沢山いるのではないでしょうか。
この段階を抜ければ、アタリがあっても適切なタイミングまで我慢したり、あえて気を抜いて釣りをしたりして、そういった魚も釣れるようになるのでしょうが、その段階までいくのは、初心者がアタリが分かるようになるのよりは、ずっと難しい気がします。
何十年も釣りをしていても、ついつい反射的にアワセて失敗してしまうことはあるでしょうし、良い意味で気を抜いて釣りができるようになるまで、釣りの修行は続くということなのでしょうね。