大きな魚というものは、手や腕の力だけでは釣り上げられないものでしょう。
両足で踏ん張って立ち、背中と腕と手の筋力をバランス良く使い竿を支え、ようやく魚の引きの強さに耐えられるというような状態になるものです。
ですから、片手で竿を持ちぐっと寄せてこられるような魚は、どんな魚種にしても大物とは呼べないと、私は思います。
ところがどうでしょう。
日頃、川や湖で釣りをしていると、釣り上げるのに背筋を使うような魚なんて、ろくに釣れることはないではないですか。
全身で魚に挑むような本当の大物が釣れない釣りばかりしているとは、なんとも寂しい限りです。
川や湖でも、そんな魚が釣れることもあるにはありますが、極端に釣れる確率が低かったり、かなり遠くまで行かないと釣れなかったりします。
これが海釣りなら、もうちょっと高確率で、大物が釣れるような気がしないでもないです。
夏なんかだと、ちょっと船を出せば、デカくて引きまくるシイラのような魚が、よく釣れたりするわけですし、やはり海は大物の宝庫なのではないでしょうか。
どうも全身を使って大物を釣りたいのだったら、海に釣りに行くべきなようですね。
でも、海に行くと肌がベトベトするし、釣り具には潮が付くし、何かと面倒なんですよね。
そんなことを言っているから、寂しい釣りばかりしているのかもしませんが、海釣りの面倒さを考えると、やっぱり滅多に本当の大物が釣れない川や湖の釣りで充分だと思ってしまいます。