ちょっと前に、釣り針会社のオーナーが提供のテレビ番組を見ていたら、出演者が渓流でイワナを釣るために、極小サイズのジグヘッドにニンフフライを巻いていました。
「無理矢理オーナーの製品を使ったな」と笑ってしまいましたが、よくよく考えてみれば、なかなか悪くないアイディアかもしれません。
ジグヘッドは、0.5グラムとのことでしたから、それなりに投げられるでしょうし、水中で針先が上に向くキールタイプの姿勢になるため根掛かりもしにくいようです。
じっくり底を流したい時に、ティペットにウェイトを咬ませる必要もないでしょうし、操作性も良さそうです。
ただ、これが多くの人に受け入れられるとは、ちょっと考えられないと、私は思いました。
いくら便利なものでも、「ジグヘッドに巻かれているニンフ」という見た目が大問題だと思うからです。
フライフィッシングをやる人は、形式にこだわりたがる人が多いですから、このなんだか管理釣り場のフェザージグのような見た目の物を、フライだと認めたがらない人も多いのではないでしょうか。
そもそもが、タングステンあたりのウェイトをしっかり巻いて作れば、ジグヘッドなんかを利用しなくても、普通のニンフの見た目でスッと沈むフライは作れるわけですし、わざわざ見た目が不格好なジグヘッドニンフを作る必要もないのかもしれません。
あまり形式的なことにこだわらない私でも、わざわざジグヘッドでフライを作らんでも…と思ってしまうくらいですから、99%以上のフライをやる人は、「これはないな」と思うのではないでしょうか。
まあ、でもこんなことを考えてしまう時点で、私もいつの間にか形式的なことばかりにこだわりたがる側の人間の立派な仲間になってしまっているのかもしれませんね。
あまり頭を硬くすると釣りが狭くつまらないものになってしまいますから、ちょっと反省して、機会があったらジグヘッドでフライを巻くことくらいは試してみても良いかなとも思っています。