釣りにゃんだろう

猫のように気まぐれに 独断と偏見に満ちた釣り情報をお届け

リングシートのルアーロッド。

近頃は売られていないのですが、ちょっと古いトラウトロッドにはリールシートがリングタイプのものが多かったものです。
私は、このリングシートのロッドが結構便利で好きなので、今回はちょっとご紹介したいと思います。


リングシート。

f:id:nyandaro:20191021150522j:plain

リングシートのロッドとは、コルクのグリップに金属製の輪が2つハマっているだけという、とてもシンプルなリールシートのロッドです。

使い方としましては、好きな位置にリールを置いて、両側からリングでリールのフットを挟むだけです。
この時に、ロッドのガイドから真っ直ぐの位置にリールのフットがくるように、目測でリールをセットする必要があります。

 

f:id:nyandaro:20191021150723j:plain

また、構造上リールが外れやすいものですから、釣りをしている途中に、たまにしっかりとリールが固定されているか確認する必要があります。
これを怠ると、たまに魚が釣れている最中にリールが外れかけて、「おっとっと」などと焦ることもあります。

それから、金属のリングでリールのフットを固定するので、リールのフットにはどうしても傷がつきます。
「リールには傷一つつけたくない」という人には、リングシートのロッドはお薦めできません。


リングシートの利点。

f:id:nyandaro:20191021150652j:plain

このように、ちょっと不便で面倒な点もあるリングシートのロッドですが、それなりに利点があるので私は好きです。

まず、見た目がシンプルで美しく、オールドリールに似合うというグッドポイントがあります。
オールドリールを、今時のリールシートのロッドに取り付けると違和感がいっぱいです。
やはり、リングシートのロッドに取り付けるのが、一番しっくりとくると思います。

 

f:id:nyandaro:20191021151010j:plain
リールフットのサイズを選ばないという点も、リングシートのロッドの良い点です。
オールドリールは、リールのフットの厚さや長さが様々なものがあり、物によっては今時のロッドには取り付けられないものがあります。
有名なところでは、古いミッチェルのリールは脚が長く、今時のロッドのリールシートには入らないことがあります。

リングシートのロッドなら、このような点を気にする必要はなく、だいたいの物は取り付けることができます。

 

f:id:nyandaro:20191021150851j:plain

さらに、リングシートはリールを取り付ける位置を自由に決められるという点を利用すると、簡易的にフライロッドとして利用することができるという利点もあります。

リールの位置をグリップ下端にすれば、なんとなくフライロッドっぽく利用することができます。
何番ラインを乗せるかは、勘や試してみたりで決めることになりますが、あまり重いラインを乗せて無理をするとロッドが痛んだり、折れる可能性もあるので注意が必要です。

このようにして使用できると、テレスコ式のリングシートのロッドを一つ持って源流などに行けば、ロッド一本でルアーもフライもやることができて便利なのです。
荷物を少なくしたい釣行においては、こんなに便利なことはありません。

 

f:id:nyandaro:20191021151214j:plain

以上のようにリングシートのロッドには、それなりに良い点や便利な点があり、私の釣りには欠かせないものです。
しかし、このように考えている人はおそらく日本中にろくに居ないはずであり、ほとんど製造されなくなってしまったのは仕方のないことでしょう。
私は「リングシートだったら買うのにな」と釣具メーカーのホームページなどを眺めては思うことも多いのですが、そんな人は世界中に15人くらいしか居ないのかもしれませんね。