スピンキャストリール(クローズドフェイスリール)は、近頃では滅多に使っている人はいませんが、誰でも簡単にキャスティングできるので、それなりに便利な物です。
釣りをしたことのない人にちょっと釣りを経験してもらう時や、ゆったりと軽い気持ちで釣りをしたい時などに使うのには、ぴったりの物です。
見た目が可愛らしくておしゃれな物も多く、扱いが簡単なため、女性や子供にも受け入れられやすいはずです。
ダイワなどからは現行品も安く売られていますし、入手も困難なものでありません。
しかし、いざスピンキャストリールを使ってみようとなってきた時に、ちょっと問題になってくることがあります。
それは、ロッドはどんな物を使ったら良いのかということです。
スピンキャスティングロッドが売っていない。
日本でルアーフィッシングが広く行われるようになった1970年代には、スピンキャストリールを使用するのが主流だったようです。
その頃には、スピンキャスティングロッドとして専用のロッドが発売されていました。
グリップの形状はベイトロッドと同じですが、ガイドのサイズがやや大きく、ティップアクションであったそうです。
近年でも五十鈴リールからスピンキャスティングロッドが売られていることがありましたが、基本的に現在ではスピンキャストリール用というロッドは、ほぼ売られていません。
こうなってくると、古いロッドなどを入手しなければ、スピンキャストリールは使えないのかとお思いになる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな心配は不要です。
ベイトロッドで問題なし。
心配が要らないのは、ベイトロッドが流用できるからです。
厳密には専用設計のロッドがあった方が良いのかもしれませんが、スピンキャストリールをベイトロッドにセットして使っても、何の問題もありません。
そもそも、今時スピンキャストリールを使う時に、細かいロッドの性能にこだわるような繊細な釣りをすることはないのではないでしょうか。
近頃は渓流で使うようなライトなベイトロッドも沢山売られていますし、ベイトロッドの中から選べば問題ないでしょう。
鱒レンジャーなどの激安ロッドにも、ベイトロッドはありますので、ちょっとスピンキャストリールを使ってみるには、それでも十分なはずです。
私は、バスロッドにスピンキャストリールをセットして大きめのスプーンを投げて遊んでいます。
それから、古いイーグルクローの5ウェイのパックロッドという物にセットして使うことも多いです。
このロッドは、グリップなどのパーツを付け替えることにより、一本のロッドで、スピニング・ベイト・スピンキャスト・フライ・トローリングに使えるという、良く言えば超便利、悪く言えば超適当なロッドです。
ロッドの細かい性能にこだわるような釣り人は、そんなロッドが許されるのかと思うかもしれませんが、本当に問題なくあらゆる釣りが楽しめるものとなっています。
ロッドなんて、こんなものでも充分なのですから、あまり細かいことを気にする必要はなく、適当に合いそうな物を使っても問題ないのではないでしょうか。