ある程度の値段がするロッドには、印籠継ぎが採用されていることが多いです。
ですから、単純にこの継ぎ方が最高のものだと思い込んでいる人も多いようですが、強度という点では優れているわけではないようです。
印籠継ぎは、パイプを介してロッドのブランクを繋いだ形になっています。
このようにすると、加工する手間はかかるものの、ロッドの曲がりは綺麗になるそうです。
ですから、価格が高めのロッドには採用されることが多いのでしょう。
この継ぎ方をよく見てみると、曲がった時にパイプだけで継ぎ目に掛かる力を受け止めることになります。
この時にパイプが折れれば、もう終わりです。
このような仕組みなので、がっつり被さって、ブランク本体で力を受け止める並継ぎや逆並み継ぎなどよりは、やや強度は落ちるようです。
ロッドの綺麗な曲がりにこだわる人が多いからか、日本のメーカーでは作るのに手間がかかり強度が若干弱い印籠継ぎがよく採用されています。
しかし、海外メーカーではあまり曲がりにこだわる人がいないためか、結構高いロッドでも簡単で丈夫な作りの逆並み継ぎだったりします。
まあ、実際にはどちらの継ぎ方でも、想定外の使い方をしなければ、まず継ぎ目が折れるなんてことはないはずですから、多少の強度の差はどうでもよいことなのかもしれません。
それにしても、強度よりも曲がりの綺麗さを重視しているあたりが、いかにも日本人らしい気がしてなりませんね。
日本の釣り人の中は、魚は道具の性能が良いほど釣れるとでも思っているような人が沢山いるようですから。
実際には、ロッドのカーブなんて多少いびつでも問題なく魚は釣れるはずなんですが…
道具ばっかり買って、ろくに魚を釣ったことがない人が多いせいなのかもしれませんね。