よくテレビに出演している深海魚釣りが好きな若者は、どんなにタナが深くても手巻きで釣り上げるヤバイ男だと、以前こちらで書いたことがあります。
その人が、またテレビに出ていて、「電動リールで大きな魚を釣っても世界記録にはならない」というようなことを言っていました。
おそらく世界記録とは、IGFAの認定のものなのだと思いますが、そこには電動リール部門みたいなものがないということなのでしょう。
つまり、こういった国際的な団体では、電動リールを使う釣りは、ゲームフィッシングではないと考えられているのでしょうし、もっと言ってしまえば釣りでもないと思われているのかもしれません。
近頃の日本の釣りは、やたらと電動リールを使いたがる傾向があります。
軽量な電動リールが増えたからか、釣り具メーカーが電動リールを売りたいために使用を推奨するからか、とにかく電動リールを使いまくっています。
エサ釣りだけではなく、ルアーのジギングにさえ使われていますし、自動で誘う機能が付いたリールまであるようです。
こういったものを使うのは確かに便利なのでしょうが、釣りは便利なら何をしても良いのでしょうか。
電動リールを使った釣りは、世界記録に認定されないような、謂わば反則な釣りなわけです。
この点から考えてみれば、それはもう釣りではなく漁に限りなく近いと言えるのではないでしょうか。
とにかく魚が釣れれば何でも良いというのなら、電動リールを使っても良いでしょうが、少しでも自分は釣り人だというプライドがあるのなら、電動リールの使用は少し恥ずかしい行為だと思います。
