釣りにゃんだろう

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オールドリールのベールスプリングは、そんなに頻繁に折れるのか。

「スピニングリールのベールスプリングが、折れるのではないか」、そんな心配を日々抱えながら生きている釣り人は、現代では少数派だろう。

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インスプールリールや、トーションスプリングが使われている古いアウトスプールのスピニングリールのベールスプリングは、構造上いつかは必ず壊れるものだ。

こういったタイプのリールを愛用している人々は、「いつかベールスプリングが折れるんじゃないか」という旧世紀の釣り人のような不安を抱えたまま、現代社会を生き抜かなければならない。

 

 

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「形あるもの、いつかは壊れる」と、どっしりと構えていたいところだが、釣りの最中にベールスプリングが折れて、予備のリールかスプリングを持っていなかったら、その日はもうリールを使った釣りができなくなるのだ。

トップガイドにラインを結びつけて延べ竿風にするか、手でリールのスプールにラインを巻き取るなど、原始的な釣りをする以外に釣りは続行不能になる。

 

 

 

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しかし、こんな心配とは裏腹に、なかなかベールスプリングは折れないものだ。
僕は、まだベールスプリングを折ったことがない。
ほとんどのリールが、中古で入手したものなのにである。

 

ここでちょっと、一日でどれくらいベールがリターンされているか考えてみよう。
一日釣りをするとなると、だいたい朝6時~夜6時くらいまでは釣りをするだろう。
季節によって、もっと朝が早かったり夜が遅かったりするが、平均すればだいたいこれくらいの時間のはずだ。

合計1時間ほどは移動や休憩で釣りをしないとしても、1日で11時間は釣りをすることになる。
1分に1回はキャストするとして、1時間で60回、11時間で660回。
一日で、660回ベールがリターンされていることになる。

 

僕が一番よく使うリールはカーディナル44だが、年間使用日数は30日前後だろうか。
だから、1年でだいたい2万回ほどベールがリターンされていることになる。
これを何年も繰り返しているが、まだベールスプリングは折れたことがない。

 

こうして考えてみると、折れるとされているリールのベールスプリングというものでも、実はそう簡単には折れないものなのではないだろうか。
一年365日、毎日ひたすら一つのリールで釣りをするといった特殊な使い方をしない限り、実用上は滅多に折れないものなのかもしれない。

しかも、カーディナルはベールの両端にスプリングが入っているので、一つ折れても、釣りは続行できる。
だから、「一本折れてから購入方法を考える」くらいの気持ちでも十分なのかもしれない。
「あんまり先のことを考えても仕方がない」と、心配ばかりせずに釣りに集中してよさそうである。

 

 

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しかし、例外がいくつかある。
インスプールでは、90年代のミッチェルやカーディナル33の一回目の復刻モデル。アウトスプールでは、トーションスプリングのものだ。

90年代のミッチェルやカーディナル33の一回目の復刻モデルのスプリングは、巻き数が少なく耐久性が低い。
設計ミスのようなものなので、これらのリールを使うなら、スプリングを交換したり予備を手に入れておかなければならない。

 

 

次に、トーションスプリングのリールについてだが、このようなリールで折れやすいと有名な物に、カーディナルC3がある。
このリールのスプリングは、わずか3500回のリターンで折れたというデータがあった。
これは、さっきの計算からすれば、5~6日で折れてしまうことになる。もう不良品レベルの回数だ。

これは極端な例だが、トーションスプリングのリールは、予備のスプリングを持っていないと危険なようである。

 

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このような一部のリールを除けば、そう簡単にベールスプリングは折れるわけではないのだろう。
そんなに心配ばかりして毎日暮らす必要はなさそうだし、オールドリールの弱点とも言えなさそうなものである。

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