よくインターネット上で散見される書き込みで、笑わせられるものがある。
ワームがルアーであると、理解していないような内容のものだ。
「ルアーじゃなくて、ワームじゃダメですか?」
「ルアーとワームどっちが良いですか?」
「ワームとルアーを拾った」
などなど。
どうも、ハードルアーのことをルアーと呼び、ソフトルアーであるワームはルアーではないと思っているような人が沢山いるらしい。
こんな発言があったら「ワームもルアーだから」と突っ込みが殺到しそうなものなのに、「ワームの方が釣れる」などと、ほとんどの場合、この間違いがそのまま流されて話が進んでいる。
こんなアホのような間違いは、僕が子供の頃は、まず起きていなかった。小学生でも誰一人として、このような間違いをしている人は、見当たらなかった。
どうして、このような間違いが起きるようになったのか考えてみると、原因として情報の入手方法の変化が考えられる。
昔は、ルアー釣りを始めようと思ったら、まず図書館や本屋に行き、「ルアー釣り入門」というような本を一冊読み、基本的な情報や知識を手に入れたものだった。
しかし、今では、ちょっと気になったこと、分からないことだけ、ウェブで検索して、せいぜい3行程度の文章を読んで知識や情報を得る時代になった。
これでは、その知識や情報は不正確で内容が薄っぺらで乏しく、間違いが沢山あってもおかしくない。
それじゃあ、「釣り初心者は本を読もう」と言えばこの問題は解決されそうなものだが、残念ながらそれは無理な話だ。
日頃から、3行程度の文章を流し読みすることしかしないまま成長してきた人々にとって、本を一冊読んで内容を理解することは不可能なのだ。
こういった傾向は、世の中全体でどんどを進んでいっていると思う。よく書籍が売れないと言われているが、読めるだけの能力を持っている人間が減っているのだから、当然だろう。
だから、これからもワームをルアーではないと思う人は絶えず、間違った知識はどんどん広まっていき、日本の釣り人はどんどんアホになっていくことだろう。
この流れは、もう止めようがない。
「ルアーとワームどっちが釣れますか?」
こんな発言を見かける度に、クスッとひと笑いした後に、これから世の中はどうなっていってしまうのだろうか?と不安になってしまう。
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