現在、釣り竿のガイドと言ったら、sic製のものが主流でしょうか。
少し前までは高級品というイメージでしたが、富士工業の特許が切れた?ためか、今では海外製の安いガイドにもsicが使われていたりもします。
しかし、以前は海外メーカーの安めのロッドには、日本人の目から見るとわけの分からないガイドが、よく使われていることがありました。
今回は、その一例を紹介しつつ、ガイドの性能に細かく拘ることが、いかにバカらしいことなのか考えてみたいと思います。
細くて薄っぺらい、よく分からないガイド。
これは、カナダで売られていたフェンウィックのロッドのガイドです。
日本のロッドに馴れた人なら、「これはアカンやろ」と言い出しそうな貧相な見た目のガイドですが、安物とは言え有名メーカーのロッドにも、少し前まではこのようなガイドが採用されていたのです。
私は、このガイドの正式名称や材質は知らないのですが、このような形のものは海外メーカーの少し前のロッドではよく見かけました。
このガイドは、内側に銀色のコーティングみたいなものがしてありますが、これがないか、もしくは目立たない色になっているようなものも多いです。
わけの分からないガイドでは駄目なのか。
このタイプのわけの分からないガイドの付いたロッドを、結構タフな状況で使ったことがあります。
ちょっとした理由で、他人から借りたロッドで、タイメンを釣る機会があったのですが、そのロッドにはこのタイプのガイドが付いていました。
「うーむ」
と、あまりに貧相な雰囲気に、私も始めは唸ったものです。
しかし、他に選択肢はなかったので、若干の不安を覚えつつも、そのまま使ってみることにしました。
太めのPEラインを直結にして、1週間ほど毎日1メートル前後の魚を釣り、ガンガン使ってみましたが、ラインが過剰に傷んだり、ガイドに溝ができるといった不具合は、特に生じませんでした。
釣りを終える頃には、「こんなものでも問題ないんだ」と自信に満ち溢れて、釣りをするようになっていました。
このように、高級なガイドでないと、魚は釣れないわけではなく、不具合が生じるわけでもないのかもしれません。
もちろん、極細のラインを使うなど、ガイドに高い性能が求められることもあるでしょうが、だいたいの釣りの場面では、そこまで拘る必要がない気もしてきます。
もしかしたら私達は、メーカーに高いものを買わされるために、騙され洗脳されコントロールされているだけなのかもしれません。
とは言っても、前述のライトラインを使った釣りの例のように、全ての釣りにおいて高級なガイドが不要であるわけではないでしょう。
例えば、フライロッドには、本当はスネークガイドよりも、ルアーロッドのようなガイドを使った方が、性能が良くなるのはバカでも分かる事実でしょう。
大切なのは、口コミなど他人から聞いたことを盲目に信じるのではなく、自分が実際に経験し、自分の頭で考えて、何が良くて何が必要なのか考えることなのではないでしょうか。
物の価値や評価は他人が決めることではなく、自分自信で決めることなのです。
こういった判断を行う能力は、釣りをする人々だけではなく、我々日本人は全体的に乏しくなってきている気がしてなりません。
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