春先や初冬の寒い時期に釣りをしていると、ガイドのリングについた水が凍ってしまうことがあります。
そんな時は、水につけたり、手で氷を取り除いたりしながら、釣りを続けるしかないわけですが、ちょうど運悪く魚が釣れた瞬間に凍っていると、ちょっと困ったことになります。
多少の氷が付いている時なら、そのままファイトして魚を寄せてきてしまうことができますが、がっつり氷が付くとガイドが凍り、ラインを巻くことができなくなることがあります。
特にガイドが小さくラインが太いフライフィッシングでは、こうなる危険性が高いです。
こんな時は、「冷静にロッドを水中に浸けてガイドに付いた氷を落とす」というのが一般的な対処法だと思いますが、この方法だとごちゃごちゃとしている間にバレてしまうことがあります。
それから、一時的に氷がとれたとしても、ロッドを立てた瞬間に一瞬でまた凍ってしまったりします。
このように、ファイト中にガイドについた氷をとろうとすると、失敗する可能性が少なからずあるのです。
ですから、私はガイドが凍って詰まりラインが巻けなくなってしまったら、そのままの状態でひたすらバックして(真後ろに下がれない場合は斜めに岸を歩き)、魚を浅瀬に横たえてさせてランディングすることにしています。
この光景は、はたから見ていると、かなりカッコ悪いとは思います。
時には20メートル以上もラインがロッドから出た状態で、どこまでも岸を歩いてバックしている光景は、なんとも間抜けで釣りが下手な人に見えてしまうでしょう。
しかし、こういった状況下で魚を確実にランディングするには、このダサい方法が一番だと思いますから、やるしかないと思います。
ランディングした後も、ぐちゃぐちゃと足元のラインを絡ませたりして、これまたカッコ悪いことになったりもしますが、貴重な一匹を逃すのに比べたら、我慢するしかないでしょう。
このように、ガイドが凍って完全に詰まった時は、すぐにラインを巻くことは諦めて、ノベ竿状態でファイトして、バックしてランディングするのが一番だと思います。
この場合、ドラグは一切使えませんから、しっかりロッドの曲がりを利用して、注意してファイトする必要がありますが、寒い時期の魚は、そこまで活発に動かないことも多いので、あまり気にする必要もないでしょう。