私が便利だなと思って使っているパックロッドに、パームスのショアガンというものがあります。
5本継ぎで8フィート、ルアーウェイトはMAX42グラムという仕様のロッドです。
このロッドは、おそらくシーバスやライトなショアジギングなどをするための物として発売されていたのだと思います。
しかし、私はそのような釣りには全く使ったことがありません。
それでも、結構気にいっているのです。
トラウトロッドとして。
キャスティングウェイトがMAX40グラム程度のロッドというものは、大きめのトラウト・サーモンの仲間を釣るのにはちょうど良いものです。
国内ではイトウ・サケにぴったりですし、海外ではタイメンやサーモン類にも、ややパワー不足ですがなんとか使えます。
しかし、このくらいのパワーのトラウトロッドというものが、あまり国内には売られていません。
このような釣りをする人が少ないからでしょうか。
パワーがあるロッドとなると、バカ長いサケ釣り用のものしかなかったり、値段がバカ高いものしかなかったりします。
さらに、これが携行に便利なパックロッドとなると、なかなかないものです。
そこで便利なのが、このショアガンのパックロッドです。
まず、値段はそれほど高くないながら、しっかりとした作りの製品です。
それから、グリップがコルク製、リールシートも富士工業のものとなっていて、見た目がシンプルで、トラウトフィッシングにも違和感なく使えます。(現在売られているモデルはグリップがコルクではないようで残念です)
ジグを投げるロッドの割りには、あまりガチガチにハードでもなく、魚がバレてしまうようなこともありません。
カラフトマスなどの小さめの魚でも無事に釣ることができました。
これ一本あれば、大きな魚から小さな魚までなんとかなり、5ピースでどこへでも持っていけるとなれば、もう一生便利に使えそうなものです。
ロッドなんて、自分が気に入ったものならなんでも良い。
このように、ショアガンはソルトウォーター用のロッドながら、私のフレッシュウォーターの釣りの用途にはベストマッチした、素晴らしいロッドとなっています。
現在、ロッドというものは、対象魚や用途ごとに細分化され、様々な専用ロッドが発売されています。
一部には、こういった分類を真に受けて、いちいち専用ロッドというような物を買っている人がいるようですが、実際に魚を釣るのには、このように自分がちょうど良いと思うものなら、何用のロッドを使っても構わないのではないでしょうか。
そもそも、ちょっと昔には専用ロッドというものはなく、大雑把にルアーロッドなどいう用途に分けられて、ロッドは売られているものでした。
これが、今のように用途が細分化されて様々なロッドが売られるようになったのは、一本のロッドを様々な釣りに使われてしまったら、ロッドが売れなくなり、釣り具メーカーが儲からないからでしょう。
つまり、金儲けのために無理矢理種類を増やしただけのようなものなのですから、実際に魚を釣るためにそこまで様々なロッドが必要かというと、かなりあやしいところであります。
釣り具メーカーが好きで、会社に沢山お金をあげたいなと思う人なら、沢山の種類のロッドを買うべきでしょうが、そんなつもりはない人や釣りにお金をあまりかけたくない人は、あれこれロッドは買わずに、一つのロッドを様々な釣りに使い回して良いはずです。
新しいロッドが必要かもしれないと感じた時には、今一度、すでに自分の持っているロッドの中に、ちょうど良さそうなものがないか考えてみてはいかがでしょうか。
あなたにとってのベストなロッドは、釣り具屋さんにではなく、実はすでに家にあるのかもしれません。