釣りにゃんだろう

猫のように気まぐれに 独断と偏見に満ちた釣り情報をお届け

釣りに要らないもの ~釣り具屋さん編~

「釣りをする上であんまり必要ないな」と思えるものが、世の中には沢山あります。
そんなものの中の一つ、釣り具屋さんについて、今日は考えてみましょう。

 

釣り具屋がないと困りますか?

f:id:nyandaro:20190430110349j:plain

私は滅多に実店舗の釣り具屋さんで買い物をしないのですが、あれってなくても何も困らないのではないでしょうか。

まず、どんな物でも大セールにでもならない限り、Amazonなどネットショップの方がだいたい安いです。
さらに品揃えという面でも、ネットショップに勝てる釣り具屋の実店舗はなかなか無いはずです。

高くて品揃えが悪い場所で、わざわざ買い物をするメリットは少ないはずです。
実物を確認できたり、お店によっては釣りの情報を仕入れたりすることができるくらいでしょうか。

そのようなことにしたって、今は様々なことがインターネット上で確認できますし、釣り情報だってSNS等で仕入れ放題でしょう。

「明日から、町の釣り具屋さんは全部なくなります」と言われたって、何一つ困ることはないのです。
何か急に必要なものが出ないように、日頃から準備をしておけば良いだけでしょう。
困るとすれば、釣り餌を釣り具屋で買うようなジャンルの釣りをしている人くらいでしょうか。

 


どういった釣り具屋は消滅するか。

f:id:nyandaro:20190430110553j:plain

このような状況なのですから、釣り具屋には厳しい時代なのは間違いないでしょう。
実店舗だけでなくネットショップを持ったり、イベントを開いたり、様々な作戦でなんとか生き残りを図っているのが実情なのではないでしょうか。

そんなジリ貧の釣り具屋さんの中で、近い将来一番になくなるだろうと予想できるのは、所謂プロショップというような小規模なお店です。
そういったお店は、フライだけ、ルアーだけなど、ジャンルに特化していることが多く、基本的には定価でしか物を売りません。またマニアックで高価な商品を取り扱っていることが多いです。

こういった物を、高くても惜しみなく買う固定客に売ることで成り立っている商売ですので、一見Amazonなどと価格勝負をしなければならない量販店よりは、良い商売のような気がします。

 

しかし、問題はこの固定客の人々なのです。
こういったジャンルでこだわりを持って高価な物をお店で購入する人達は、比較的高齢でしょう。中には若い人も居るでしょうが、明らかに量販店のお客よりも年齢層は高いはずです。
あと10年~20年もすれば、足腰が弱ったりして釣りができなくなる世代がメインなはずです。

そういった年齢層の人々が釣りをできなくなっても、新しく若い人がどんどん常連客になってくれれば良いのですが、あまり期待できないのではないでしょうか。
そういった客になりうる、お金を沢山持っている若い人達は、ほとんど釣りをしない時代ですし、そもそもそういったお店自ら若者達を遠ざけるような雰囲気を出していることも少なくないからです。

 

f:id:nyandaro:20190430111310j:plain

若者が勇気を出して小さなお店に入ると、常連客と店員がギャハギャハと会話している

二人は、「なんか用でもあんのか、ここで買うほど金持ってんのか」といった排他的な視線を若者に向ける。
極端なことを言うと、こういった態度で接客をしているお店が沢山あるのです。
こういった態度を改めない限り、若者の常連客は増えてはいかないでしょう。

 

実名を出すのは控えさせていただきますが、老舗高級釣り具店で何店舗かお店を構えてるようなところも、私が若い頃入ったら、こんな雰囲気だったことが何度もあります。
案の定、近年店舗が閉鎖されて店舗数が減っていたので、こういうタイプのお店は限界が近づいてきているのではないかと思ったものです。

とは言え、そういったお店を経営している側も、常連客と同様に、もうかなり高齢になってきているでしょう。
ですから、客が釣りができなくなったら、もう店仕舞いをして廃業すれば、若い社員を雇ってでもいない限り問題ないのかもしれません。

このように、客と経営者が年を取り引退し、沈み行く陽のようにゆっくりとプロショップというようなお店はなくなっていくのかもしれません。

 

思えば、フライショップとかバスショップとかいうようなものを、私が子供の頃にはよく町で見かけたような気がします。
今では、そういった物は、なかなか見かけなくなりました。
釣りブーム自体が廃れてしまった影響もあるのでしょうが、お店のスタンスも時代にそぐわないものになってきていたのではないでしょうか。

 

f:id:nyandaro:20190430110943j:plain

このように、釣具屋さんの実店舗というものは、その存在意義を失いつつありジリ貧状態なのではないでしょうか。

その中でも、ジャンルに特化したような小規模なプロショップというものは、近い将来姿消していく存在なのかもしれません。