釣りにゃんだろう

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釣り具の「えぐり」。

おそらくロッド&リールという雑誌あたりが発祥だと思うのですが、地方の古くからある釣り具店に行き、眠っているオールドタックルを発掘して買うことが「えぐり」と呼ばれている時代がありました。
90年代後半から00年代初頭の頃のことだったと思います。

 

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小さな地方の古い釣り具店には、とんでもない古い物が、売れずに残っていたこともあったようで、かなり貴重な物がデットストック状態で大量に発掘され、なかなか盛り上がっていたようです。

田舎の釣り具屋に若い人が急に沢山来るようになり、やたら古い物を買い漁るようになったので、お店のおじいさんやおばあさんの中には戸惑った人も多かったと聞きます。

このブームの初期には、こういったお店の人とコミュニケーションをとりながら、いくらか自分の欲しい物だけを買っていくという、どこか人情味のあるようなものだったようですが、あまりに盛り上がってくると、ちょっと違った雰囲気になってきたようです。

 

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手に入れた物を転売して儲けようとする人が増えてくると、お店の人に迷惑を掛ける人も増え、イナゴのように各地の小さな古い釣り具屋を荒し回る人々がいたそうです。

この結果、迷惑に感じて閉店してしまうお店が出たり、めぼしい物はあっという間になくなったため、えぐりブームは終焉を向かえたようです。
現在では、相当僻地のえぐりの手が及ばなかった釣り具屋でない限り、値のつくようなオールドタックルを見つけるのは困難でしょう。

遅かれ早かれ、めぼしい物はなくなっていたでしょうが、やはり何でもブームになってしまうと、常識のない行動をする人が現れて、急激につまらなくなってしまうものなのでしょうね。

 

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釣りだって、そのジャンルの釣りが流行りやる人が増えると、周囲に迷惑をかけるような人が出てきて問題になることが多い気がします。

とにかく人間というものは、群れるとろくなことがないようですから、自分がやっているジャンルの釣りが流行らないことを祈るばかりです。