釣りにゃんだろう

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犀川・梓川などのブラウントラウト。

長野県の犀川梓川などの千曲川水系の川には、ブラウントラウトが棲息していることで有名です。
これらの川は、ニジマス釣りのイメージが強いですが、近頃ではブラウンの方がよく釣れるような気さえしてきます。私は小物しか釣ったことがありませんが、70㎝以上の大物も釣れているようです。

 

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なぜ、このように犀川や梓川の広範囲でブラウントラウトが繁殖しているのかは、正確には分かっていないようです。

流域の漁協が放流したという記録はないようなので、大昔に上高地あたりで外国人が放流したものの末裔ではないかという説もあるようですが、真偽のほどは定かではありません。

そもそも、犀川では以前はイトウや銀鮭が釣れたことがあったりと、ちょっと魚の管理がガバガバな雰囲気がありますから、漁協が公式に放流していないからといって、大昔にしか放流されていないとも限らないような気がしてきてしまいます。

何れにしても、これらの川の環境にたまたま上手くマッチしたため、ブラウントラウトは増えているのだと思います。

 

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ブラウントラウトは、外来種ですし魚食性もありますから、生態系や環境面を考えたら、あまり良いことではないかもしれません。

しかし、これらの川にもしブラウントラウトが居なかったとしたら、天然のヤマメやイワナが増えたり、長野県までサクラマスが上ってくるような環境でしょうか?

開発されつくされ、ダムや堰堤で分断されまくった流れは、自然の川とはとても呼べない状態ですし、あまり在来種が増えるような環境ではないはずです。

ここまできてしまうと、生態系うんぬんなんて、それほど考える必要はないはずで、だからこそ流域の漁協はニジマスを放流しているのでしょう。

ブラウントラウトは、他の魚を追いやって増えたというよりは、他の魚が居なくなった隙間にうまく入り込んだから増えたのではないかと私は思います。

 

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これがもし自然豊かな川で、まだまだ天然の在来鱒が沢山居るような川だったら、ブラウントラウトが増えるのは問題だと思いますが、自然とはほど遠い状態のズタボロな川なのですから、外来種でも天然の魚が居るだけで御の字なのではないでしょうか。

まあ、それでもとにかく「良くないことは良くない」という考えの人も居るのでしょうが、少なくとも私はブラウントラウトが釣れても、これらの川ではあまり気になりませんし、そんなに悪いことではないと思ってしまいます。

 

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ブラウントラウトは、流域の漁協の漁業権の魚種には入っていませんが、他の魚種の釣りとは分けられないため、ブラウン狙いでもニジマス狙いでも、とにかく釣りをするなら入漁券を買うことになっています。

大した額にはならないかもしれませんが、ブラウンが居るおかげで、流域の漁協にお金が入ったり、釣り人がコンビニで買い物をしたりと、多少の経済効果もあるはずです。

もう自然が壊れてしまったような場所でなら、これはこれで良いのではないかと私は思ってしまいますが、いけないことでしょうか。