テレビで釣り番組を見ていると、昔よりも釣れた魚を逃がすシーンが増えている気がします。
小さな魚が釣れた時はもちろん、海でワラサのようなそこそこの大きさの魚が釣れた時にも、逃がす場面がよく見られますから、「必要以上に魚はキープしない」という文化が少しは根付きつつあるのかもしれません。
ただ、私がこういった場面を見ていて、どうしても気になってしまうのは、結構魚をズタボロな状態で逃がしていることが多いことです。
海のルアー釣りでは、太軸のバーブのあるフックが使われていることが多いからか、中・小型魚が釣れてしまうと口の周りがグチャグチャに壊れていたり、身体にフックが刺さり出血していることが少なくありません。
そういった状態の魚を、よく「ありがとう」とか言って海に帰しているわけですが、なんだかおかしくありませんかね。
逃がしたところで、死ぬか他の魚に食べられたりしてしまうでしょうから、「ありがとう」なんて呑気なことを言っている場合ではないのではないでしょうか。
まあ、魚は自然の中なら死んでも他の生き物に食べられたりして、何かしらの役には立つわけですから、人間が無理に食べるよりは無駄ではないのかもしれませんが、あまりに無神経過ぎるのではないでしょうか。
魚の口をグチャグチャにして、「ありがとう」なんて言えちゃうなんて、ちょっとサイコパス気味の精神的に危ない人のような気がしてしまいます。
正常な心の持ち主だったら、何度かこういった釣りをやったら、どうしてもいたたまれない気持ちになってしまい、釣り方を変えるとか他の釣りをすると思うのですが。
こういった現象を見てみると、釣りというそもそもが残虐な行為をする人々の中には、まともな心が欠如した人が多いのかもしれないと考えさせられます。
まあ、釣りをしている時点でも、私もその仲間かもしれませんから、自分の残虐さにも時々恐ろしさを感じています。
もういい加減釣りなんてやめた方が良いと思うのですが、なかなかやめられないから困ったものです。