昨年から何度か、釣りをしていた人が、海に流されていた人をルアーやラインに捕まらせて釣り上げたというニュースを見かけました。
以前はあまりこのようなニュースを聞かなかったので、このような事案が増えているのかもしれません。
このような事案が増えたのは、まず以前よりはライフジャケットを着用して釣りをしている人が増えたのが原因かもしれません。
海に落ちた人が、ライフジャケットを着用していないと、誰かに発見される前に沈んでしまい、そのまま亡くなる可能性は高くなるはずです。
まだまだ着用していない人も居るものの、近年は法令改正や関係各所の地道な訴えかけの効果か、昔に比べればライフジャケットを着用して釣りをしている人は増えています。
ライフジャケットを正しく着用していれば、海に落ちて一瞬で死ぬようなことは避けやすくなります。
それに加えて、釣りのラインが強力になったのも、人間が釣られることが増えた原因だと思います。
磯などで釣りをする時は、強引なファイトができるように、ある程度太めのPEラインが使われることが増えています。
こういったラインを使って正しく組まれたラインシステムは、滅茶苦茶強くて水中の人間を引っ張ってくることができます。
私は、磯で使われるくらいの太めのラインで川で釣りをすることがありますが、根掛かりした時に、そのままグーッと引っ張ってくると、信じられないくらい太い沈木が引っ張ってこれてビックリしてしまうことがあります。
どう考えても人間よりも重そうなものです。
ですから、あまり瞬間的に力をかけずに、じんわり引っ張ってくれば、人間を釣り上げられることができるのも納得できます。
しかし、それにはスッポ抜けたりせず充分に強度がでるノットで正確にラインシステムが組まれている必要があると思います。
釣り人なら誰でも、いつどこで流されている人を発見する機会があるか分からないものです。
そういった機会にちゃんと救助するためにも、日頃からラインシステムはしっかりと正確に組んでおきたいものだと、人間が釣れたニュースは教えてくれています。