釣りにゃんだろう

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リールに「当り・外れ」のような、品質のばらつきはあるのか。

工場で大量生産されている現代のリール。
大手メーカーのものは、厳密に検品されているはずですので、製品の仕上がりに大きなばらつきがあるということは考えにくいです。

しかし、「このリールは当りだ」とか「外れ」だとか、「リールは必ずお店で回して選ぶ」といった話は、よく聞くことです。

果たして、そんなにリールに個体差があるのか、少し考えてみたいと思います。


リールの個体差を調べる。

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考えてみるにしても、私は所謂現代のリールをほとんど所有していません。
しかも比べてみるには、最低2台は必要なわけで、なかなか困ったところです。

そんな中で、全く同じリールを2台所有しているという奇跡が起きました。

カーディナル44の90年代初頭製の復刻版です。
私が持っている中では、かなり新しいリールです。

この2台は、両方ともほぼ未使用の状態で手に入れました。
一台は、ハンドルがオリジナルの古いものに変えられていましたが、あとの状態は同じで、製造時期や工場も同じはずです。

 


2台を比べてみる。

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この2台を使用してみると、明らかに違いがありました。

見た目でも分かるレベルなのですが、一台のベールアームの形状が、形がしっかりと出ていないのか、だらんとしています。

 

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この影響で、ベールの反転する動きが、少し悪いです。
ベールを曲げて直してみたら、かなり動きは改善されたのですが、また少し形が戻ってきてしまいました。

 

 

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オークションなどで写真を見てみてもこのような形にベールアームが垂れ下がっている、90年代の復刻版のカーディナル44や33をたくさん見かけます。
このモデルに、ありがちな問題なのではないでしょうか。

 

だとすれば、ベールアームの形がきっちりと出ていて、変形もしない一台は「当り」、ベールアームが垂れている一台は「外れ」と言えるのかもしれません。

このリールは、フットにはスウェーデン製と書かれていますが、大部分は日本製だと言われています。
かなり品質に厳しそうな日本製でも、これだけ明らかな差が出ることがあるのですね。

 

 

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さて、このリールが製造された時から時代は進んで、今や平成も終わろうとしています。

リールの大半は、海外の工場で作られるようになったとは言え、昔より厳密なチェックが行われているはずですので、ここまで明らかな差が出ることはないのではないでしょうか。

 

最近のリールを触ったこともないので、これ以上のことは私には全く分かりません。

もしも、今のリールでも品質に大きなバラツキがあるのなら、釣り具メーカーは、あれこれ新技術を謳い続けたわりには、旧世紀から何も進歩していなかったということになるのでしょう。