最近、テレビで「マス釣り場」の様子が流れていました。
近頃は、密を避けてこうした屋外レジャーが行える場所が人気なようで(結局そこで密になっているのでは?)、ちょっと前まではあまり人気の無かったような、昔ながらのマス釣り場のような場所にも、沢山の人が押し掛けているようです。
ルアーやフライばかりをやる人には馴染みがないかもしれませんから説明しておきますと、昔ながらのマス釣り場とは管釣りのエサ釣り版のような場所です。(ルアー釣りができる場所もある)
川を造成しプールのマス目を作り、そこにニジマスやヤマメやイワナなどをバケツに容れたものを持ったおじさんがやってきて、バシャーっと逃がしたものを釣るという仕組みであることが多いです。
そんな状態の所でエサ釣りをするのですから、魚が相当少なかったりスレた状態にならない限り、爆釣必至です。
アタリがとれない釣り初心者がやっても、魚は釣り針ごとエサを飲み込んでしまいますから、難なく釣ることができます。
テレビでも初めて釣りをした人も、4秒で釣れていました。
日頃から釣りをする人からしてみれば、「そんな釣りをして何が楽しいの?」と思ってしまいそうですが、こんな釣りでも世間一般の人達は喜んでやって、嬉しそうに釣れた魚を食べているようです。
このような認識の差が生れるのは、釣りが趣味の人と世間一般の人とでは、釣りに求めていることが違うのが原因だと思います。
釣りが趣味の人は、魚が釣れるまでの過程に面白さを感じる人が多いです。
「何を使って、どうやって、どこで釣るか」こういったことを日頃から考え努力し、その結果魚が釣れた時に喜びを感じるのです。
しかし、マス釣り場に来るような釣り未経験者は、釣りは「とにかく野外で魚が釣れて食べられれば良い」と考えていて、魚を釣るために苦労したいとは思ってもいないでしょう。
ですから、釣り人からしてみれば、マス釣り場の釣りは釣りとも思えないようなものですが、来場する人達にとっては、完成されたぴったりな釣りなのだと思います。
そんなわけで、マス釣り場の釣りに対して、釣り人が「そんなの本当の釣りじゃない」なんて言うのは、余計なお節介なのかもしれませんから、ほっとっいてあげるのが一番良いのかもしれませんね。