釣りの初心者の人が、いきなり渓流や湖でトラウトの仲間をルアーやフライで釣るということは、ちょっと難しいことかもしれません。
どこにでもいるような魚達ではありませんから、居る場所を調べることが必要ですし、居たとしても、そんなに沢山は居ないことが多いので、釣れない時に自分に問題があるのか釣り場に問題があるのか非常に分かりにくいからです。
釣りというものは、魚が釣れないことには正解が分からず次に進めないという面もありますから、そのチャンスが少ないトラウトの釣りというものは、いきなり初心者の人がやってみるには、厳しいもののはずです。
そこで、私がお薦めしたいのは、いきなりヤマメやイワナやニジマスやイトウを狙うのではなく、まずはウグイを狙って釣りをしてみることです。
ウグイを狙うなら、トラウトよりも沢山居ますし、釣れるチャンスは格段に高くなるはずです。
そして、ウグイがコンスタントに釣れるようになれば、ヤマメでもアメマスでもニジマスでもイトウでも、充分に釣るチャンスは出てくるはずです。
厳密には、これらの魚はそれぞれウグイとはちょっと違う狙い方が必要なのかもしれませんが、ちゃんと魚が居る場所にさえ行けば、ウグイを釣る時と同じようなことをしていれば、釣れてしまうものです。
釣りをやりこんでいる人達は、ああだこうだとうんちくを傾け、難しく考えたがりますが、大まかに捉えてしまえば、ウグイ釣りもヤマメ釣りもイトウ釣りも似たようなもので、大差はありません。
ですから、ウグイを釣ることは、他の魚を釣るための完璧な練習になるのです。
ウグイというと、外道の中の外道といった魚で、釣り人からは嫌われていますが、
結構大切なことを教えてくれるものなのです。
初心者の人にとっては、これほどよく釣りを教えてくれる先生はいないと思います。