それにしても、暑すぎやしないか。
今さらながら、昨日からの日中の行動を振り返りながら、僕は思っていた。
今は6月の中旬だ。ここは、近くの山の頂に白い雪が見えるほど、標高の高い場所で、周囲をタイガの森に囲まれている。
まだ春と言ってもいいばすの時期なのに、昼間は半袖でも辛い陽気だし、夜中もそれほど冷え込まないのだ。
そもそも、寝る前にストーブを炊く必要がないという時点 で、なんだかおかしい気がする。
またモンゴルは夏が雨季なので、雨が降って水量が多いというのも、この時期にしてはおかしい気がする。
ウランバートルも暑かったし、もしかしたらちょっと異常気象気味なのかもしれない。
半袖で過ごしていると、蚊とハエとアブが、大喜びで群がり、あっという間に腕中を刺してくる。
アブが刺した所から出血すると、今度はその傷にハエが群がってきたりと、なかなかの地獄ぶりだ。
この土地ではアリも凶暴で、日中にビーサンでベンチでくつろいでくると、足にアリが群がり、ガシガシと噛んできて、チクチクと痛くてしょうがない。
そんな感じで、もしかしたら季節が進み過ぎていて、釣りのコンディションとしては、悪いのかもしれないと思い始めて、すっかり日中の釣りにやる気がなくなってきた頃に、ようやくルームメイトは釣りに飽きたらしく、キャンプに帰ることにした。
もうこれは、朝と夕方しかチャンスは無いなと思いながら、涼しい部屋の中でたっぷりと昼寝をしてから夕飯を食べて、8時過ぎに釣りに行くことにした。
昼間に、ここは夕方には良さそうだと思って見ていた瀬に、ルームメイトも行きたいと思っていたらしく、意見が合って向かう。
薄暗くなってきて、ちょっと良いアタリ。
昼間は見られなかったサイズの大きなレノックが釣れる。
ここは昼間に試しても、このサイズの魚は釣れなかったので、やはり夕マズメの威力はあるらしい。
しかし、超一級ポイントといった場所なのに、それ以上の魚は姿を現さなかった。
「この場所には、130センチ以上のやつがいると思う」とルームメイトは言うが、僕も全く同じ意見だ。
しかし、反応は全くないわけで、魚のご機嫌が、かなり良くないのかもしれない。
それから、昨日120センチが釣れた辺りを、真っ暗になる10時過ぎまで、念入りに攻めるが、これまた誰にもアタリさえなかった。
そんな所に、上流からゴムボートが流れて来た。
どういうわけか、一日遅れでやってきた陽気な二人組みで、これでついにメンバーが全員揃い、賑やかな日々が本格的に始まることになった。
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