釣りにゃんだろう

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ランディングネットのマグネットリリーサーが使えない理由。

マグネットリリーサーというものがあります。
ランディングネットに取り付け、もう片端を強力な磁石でネットを服やバッグなどに取り付けておけて、魚を取り込む時には片手で強く引っ張れば外れるという、とても便利なものです。
私も持ってはいるのですが、ちょっと使っただけで、すぐに使用するのをやめてしまい、今では家の中のどこかで埃をかぶっています。

 

始めは便利だった。

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マグネットリリーサーを初めて手にした時、こんな小さな物で本当にネットを保持できるのか、ちょっと心配になってしまいました。
しかし、そんな心配は無用で、一度磁石がくっつけば、そう簡単には外れない、力強いものでした。

魚が釣れた時も、多少力は要りますが、片手でさっとネットを構えられてとても便利で、「これはいい買い物をした」と思ってルンルンと歩いていました。

 

磁力が半端ないって。

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そのまま、ルンルンと残雪の残る山の中を歩いて移動していたのですが、私は地図とコンパスを手に持っていました。
山に雪の残る時期は、笹などが立っていなくて移動がしやすく、釣りのパラダイスです。
私は地図が読めるので、普段から道や踏み跡がない山の中を自由に歩いて釣りをしているのですが、そんな行動を一番しやすいのが春先のこの時期です。

その時も一度水辺から離れて、大きな尾根に登り、尾根上を北に向かい、尾根のつけ根から沢を降りて、お目当てのポイントに出ようと、3キロほど山の中を歩いていたのですが、なんだか変なのです。

地図というものは、コンパスを使って実際の方角と合わせ、目の前の景色と対応させて持ちます。
しかし、コンパスの北と地図の北を合わせて、回りの地形と見比べると、なんだかかなり方向がズレているのです。

 

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おかしいなぁとは思いつつも、そんなに難しいルートではなかったので、ザクザクと固い雪の上を歩き続けていました。
そして、ちょっとまた確認しようと、地図とコンパスを身体の正面に構えた瞬間、コンパスの針が不自然に「ギュイーン」と回るのを目撃しました。
針が指した方には、ネットをぶら下げているマグネットリリーサーがあります。

「なるほど、これが原因で狂っていたのか」と納得して、マグネットリリーサーからなるべく離してコンパスを構えてみますが、かなり手を伸ばして体から離さないと、影響を受けないレベルにはなりません。
「これはちょっと、いかんものだなぁ」と、使い始めたばかりなのに、私の中でのマグネットリリーサーの評価ががた落ちしました。

 

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それでも、これだけのことなら、ちょっと気をつけたり、コンパスを使わない時なら、マグネットリリーサーを使っても、まあ問題ないはずです。

しかし、これだけ磁力が強いものだと分かると、さらに心配なことが出てきました。
私は、いつもカメラを体に掛けっぱなしにして釣りをしています。
こんなに強い磁力を持ったものを、精密機器であるカメラの近くに置いておくのはどうなのかと思ったのです。

おそらく、そんな心配は要らないのでしょうが、まあ用心するに越したことはないので、私はそれ以来マグネットリリーサーを使うのを止めてしまいました。

 

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それからは、カラビナなどでネットをぶら下げているので、魚が釣れた時にネットを構えるのに、多少バタつくことがあります。
それでも一日中「カメラ大丈夫かなぁ」などと心配して釣りをするよりかは、これで良かったのだと思っています。
釣りでは、メンタル的な側面が重要になってくることも多いですから、いくら一般的に使われていて便利な物でも、自分が気に入らない点が少しでもあるなら、きっぱり使うのをやめてしまった方が、精神衛生上良いのかもしれませんね。