釣りには地域差があるから面白いものだと、私はたまによく思います。
地域差とは、同じ魚種の魚を釣るにしても、地域によって魚の行動やルアーやフライに対する反応が違い、釣り方を少し変える必要があるようなことです。
これは、考えてみれば当たり前のことかもしれません。
同じ魚種でも、住む地域が違えば、全く違う環境で育ってきたわけで、行動が違うのは当然でしょうし、それに合わせて釣り方も変えなくてはならないはずです。
食べているエサが違えば、エサの獲り方も違ってくるでしょうし、それを考慮した釣り方をしなければ、よく魚が釣れることはないでしょう。
例えば、同じ時期に釣りをするにしても、ワカサギを食べている地域の魚とトゲウオを食べている地域の魚では、ちょっと釣り方を変える必要があるというようなことです。
私は、このようなその場特有の釣り方をする度に、「ああ今年もここに来たのだなぁ」と旅情のようなものを感じてしまいます。
このように、釣りの地域差というものは、ただ単純に魚をよく釣るために考慮するべきものではなく、よりその地域を理解したり、そこに心が馴染むのを助けてくれるような情緒的なものでもあると、私は思っています。