釣り人が多いので、私は北海道の道央と呼ばれる地域では釣りをする気にはなれないのですが、今年はどうしてもその辺りで暇な時間があったので、札幌からそう遠くない川で釣りをすることがありました。
橋の袂に車を停めて釣り下っていくことにしましたが、なかなか魚が姿を見せてくれません。
30分ほど歩いて、ようやくニジマスが釣れて、そこからはポツポツと連続で魚が釣れました。
「まあ、こんなものでしょう」と満足したので引き返すことにして、帰り道はドライフライでヤマメを釣りながら釣り上がっていったのですが、これも橋に近づくうちにぴたりと釣れなくなってしまいました。
やはり、札幌圏ともなると釣り人が多く、釣り人が集中する橋の周辺には魚があまり残っていないのだろうかと思わせられるには充分なほど、はっきりと橋からの距離によって釣果に差が出てしまいました。
それから、私はウェーダーを干して乾かしたりと、車の周りでのんびりしていたのですが、やってくる釣り人の多いこと多いこと。
土曜日ということもあり、ひっきり無しに橋の周りに車が入ってきます。
エサ、ルアー、フライと様々な釣り方の人が続々と現れましたが、面白いことに皆さん、橋の周り30メートルくらいの範囲だけ釣り、30分もせずに、また車に乗り移動して行きます。
やはり、こういうような釣り人が多いから、橋からの距離ではっきりと釣果に差が出るような川になるのだろうなと納得してしまいましたが、じゃあ確実に魚を釣るためには歩かなくてはいけないのかと言うと、そうでもないような気が最近は私はしています。
橋の周辺は地形的に良いポイントであることが多いですし、いくら入る人が多くても、タイミングさえ良ければ、ちゃんと釣れることはあるでしょう。
そういった場所をテンポ良く何ヵ所も回れば、当然釣れる可能性は出てくるでしょうし、だからこそ橋の周辺しか釣りをしない釣り人が多いのだと思います。
しかし、ちゃんと歩いて広範囲に釣れば、良い釣りができる可能性が高くなることも事実です。
これらのどちらの釣りが良いのかは、「楽をして、まあまあ釣れれば良い」と思うか「多少苦労してでも、確実に良い釣りをしたい」と思うかという、好みの問題だと思います。
私自身は、ちゃんと自分の足で長い時間歩いて釣った方が喜びが大きい気がして好きですが、釣りで苦労することをそこまで求めていないのなら、橋の周辺だけのお手軽な釣りをするだけでも、それはそれで正解だと言えると思います。