私は、どこか遠くまで釣りに行って、ろくに魚が釣れなかった時にはさっさと帰りたくなってしまいます。
悔しい思いをした土地に長居はしたくないですし、ひたすら夜通し運転したりして逃げるように帰るのです。
これが、思い通りに魚が釣れた土地は、全く違いますね。
のんびり温泉に入ったり、お土産を買って長居をして、その土地を満喫したくなってしまいます。
釣れた魚の写真だけでなく風景の写真も撮ったりして、「いい町じゃないか」と、すっかりその土地が気に入ってしまいます。
これが、素晴らしい釣りができた時なんかには、「ここに住むのも悪くないかもな」とさえ思えてきたりします。
ここまで極端でなくても、釣り人の皆さんには、このような気持ちが分かっていただけるのではないでしょうか。
釣り人なんて、魚が釣れたか釣れないかで、その土地が好きになったり嫌いになったりする、なんとも現金な人達なのです。
魚がよく釣れた土地のことは、帰ってきてからもなんとなく気にかけていて、また行きたいと思っていますが、魚が釣れずに辛い思いをした土地のことは、思い出したくもなければ、名前も聞きたくないといった人だって、沢山いるはずです。
地元の人達からしたら、勝手に気に入られたり嫌われたりするのですから、迷惑な話でしかないでしょうが、近頃流行りの「ふるさと納税」みたいなことを考えると、無視できないかもしれません。
魚がよく釣れて気に入った土地なら、釣り人がふるさと納税する可能性も出てくるでしょうし、損ではないでしょう。
ですから、地元の役場の人達なんかは、遠方から来た釣り人を、あまり邪険に扱わない方が良いと思います。
魚を釣って気分良く帰ってもらえれば、後からお金を落としてくれる可能性があるのですから。