「45歳からのフライフィッシング」という、老眼などの老化を意識した釣りについて書かれた本がありますが、この本が出されたのは、もう25年近く前のようです。
このような本が、近年ではなく20年以上前に出されていたということは、当時はちょうど45歳くらいのフライフィッシングをやる人が沢山居たということでしょう。
対象となる人が沢山居なければ、わざわざこのような本が発売されるわけがありませんし、まさにフライフィッシングをしている人のメインの層が40代になっていた時代だったのではないでしょうか。
その後の20年以上の時間の中で、昔のようにフライフィッシングがブームになったことはありませんし、あまり若い愛好者は増えていません。
ですから、今でもフライフィッシングをしている人達のメインの層は、当時45歳くらいだった人達のままだと思います。
ということは、現在フライフィッシングをしている人で一番多いのは、70歳前後の人達ということになるでしょう。
日本人は長生きとは言え、70歳を過ぎれば、ぼちぼちと死ぬ人が出てくるものですし、死ななくても川や湖で釣りをすることを諦める人も多いことでしょう。
ですから、今フライフィッシングの本を出すのなら、「終活フライフィッシング」みたいなものがぴったりということになりそうです。
フライフィッシングをやっている人達のメインの層に終活が必要となっているということは、もう新しい物を買う必要がある人は、あまりいないということです。
ほとんどの人に必要なことは、物を処分することであり、今さらロッドだリールだラインだマテリアルだと、物を買いまくるような人は、どんどんと居なくなっていくのでしょう。
ということは、もうこれからの時代は、どう考えてもフライフィッシング用品を扱う会社とかお店の商売は、どうしようもなく厳しくなっていくことは間違いないでしょう。
これから若い愛好者を増やそうにも、もうこの国にはろくに若者は居ません。
僅かに居る若者も、スマホに夢中になっているだけで、余程の変わり者でない限りフライフィッシングなんかするわけがありません。
もう、とにかく終わりなのですから、早めに他の商売に転換するか、潔く閉業するかの二択しか、この国のフライフィッシング業界の未来はないのではないでしょうか。