インスプールのカーディナルのラインローラーは、旧式の物であり、当然ベアリングなどは入っていません。
現代のリールに慣れている人の中には、このようなことを気にして、改造したり、高価なラインローラーのパーツを買ったりするようですが、私はそのようなことは全く不要だと思います。
カーディナルのラインローラーは糸ヨレしません。
私は、パーツ交換をしたりせずにカーディナルを使っていますが、糸ヨレがヒドイと思ったことは一度もありません。
スピナーのような回転をしまくるルアーを使用した時には、ラインがヨレヨレになってしまうことがありましたが、それはどんなリールを使っても起きることでしょう。
ベアリングが入っていなくて回転が良くないからといって、ラインが傷んだりすることもありません。
つまり、カーディナルのラインローラーは、ノーマルの状態で何の問題もないものなのです。
なぜカスタムパーツのラインローラーが売られているのか?
それでは、なぜカーディナルのラインローラーを交換したがる人が居て、交換用のパーツが販売されているのでしょうか。
まず、本当にラインがヨレているのかという問題があります。
世の中には、糸ヨレと巻きぐせの区別ができていない釣り人が沢山います。
ですから、ラインがヨレていなくても、ヨレていると思っている釣り人が沢山いるはずです。
そういった人達は、ラインローラーに問題があると勘違いするのかもしれません。
それから、正しくリールを扱えないために、ライントラブルを起こしている人が、ラインローラーのせいにしている可能性があります。
キャストしてフェザリングしてラインコントロールをするという、超基本的な操作をしていない釣り人は意外と居ます。
そのようないい加減な操作でカーディナルを使うと、ややライントラブルは起きやすいかもしれません。
そのような釣り人達が、ライントラブルが起きるのは、糸ヨレが発生しているからではないかと勘違いし、糸ヨレが起きるのはラインローラーが悪いからだろうと考えている可能性があります。
実際には、糸ヨレは発生しておらず、ラインローラーも悪くもないのにです。
92年復刻のカーディナル33などリールそのものに若干の不備がある場合意外、カーディナルを使っていて何か不都合があるのなら、それは使う人間のリールの扱いが下手なだけでしょう。
そんなわけで、カーディナルのカスタムパーツのラインローラーをわざわざ買う人は、自分の無知やリールの扱いの下手さから起こる問題を、ラインローラーの責任に転嫁しているだけなのかもしれません。
PEラインを使いたいから丈夫なカスタムパーツのラインローラーを使う、という人もいるかもしれませんが、私がノーマル状態のラインローラーでPEラインを少しだけ使ってみたところでは、溝ができたりはしませんでした。
そもそも、PEラインを使いたいのなら、もっとスプールの幅があり、綺麗にラインの巻ける今時のリールを使った方が良いのではないでしょうか。
古いリールを使うのにラインはハイテクなPEだなんて、中途半端なスタイルでカッコ悪い気がします。
それに、溝が出来たとしても、やや手に入りにくいのが問題ですが純正パーツなら1000円もしません。
たまにPEラインを使うくらいなら溝はできないでしょうし、できたって安く交換できるのです。
カスタムパーツのラインローラーは、5000円以上もすることもあるようですが、果たしてそんな価値があるものなのでしょうか。
今時のリールの純正のラインローラーのパーツは、そんな値段はしないはずです。
それと大差のないような物に、少量生産で販売数が少ないと言っても、5000円も払うのは、あまりにバカげていると私は思います。