トラウトフィッシングの世界では、ワイルドトラウトだとかネイティブトラウトだとかいった言葉が使われることがあります。
これらの言葉が、間違って使われているのを、たまに見かけることがありますから、どういった意味なのか今一度確認してみましょう。
まず、ワイルドトラウトについてですが、ここで言うワイルドとは野生という意味です。
ですから、ワイルドトラウトは必ずしも天然魚である必要はなく、その川や湖で野生化していれば良いというものなのです。
発眼卵や稚魚で放流されたものが大きく育った魚は、もちろんワイルドトラウトですし、成魚放流された魚が長期間自然の中で過ごし巨大化したものも、ワイルドトラウトと言っても良いのではないでしょうか。
これに対して、ネイティブトラウトのネイティブとは天然という意味なので、その川なり湖なりで繁殖している天然魚である必要があります。
このように比べてみると、日本の釣り場は釣りの対象魚の確保を放流に頼っている場所が少なくないですから、(放流由来の)ワイルドトラウトよりもネイティブトラウトの方がより貴重であると言えるのではないでしょうか。
まあ、どちらでも良い環境でうまく育っていれば綺麗な魚には違いないですし、そこまで差があるものだとは思いませんが、やはり何となく正真正銘のネイティブトラウトの方が偉いような、釣っても嬉しいような気がしてしまうのは、私だけでしょうか。
おそらく同じような認識をしている釣り人は多いらしく、釣りの世界ではネイティブトラウトが喜ばれる傾向が強くなっています。