釣りにゃんだろう

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つりトップの思い出。子供用釣り雑誌はどこへ行ったのか。

今でこそ私は、滅多に釣り雑誌というものを買うことはありませんが、小学生の頃は毎月のように釣り雑誌を買っていました。
今回はそんな思い出から、釣りの世界の移り変わりを考えてみましょう。


つりトップとは。

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小学生の頃、私が一番よく買っていたのは「つりトップ」という雑誌でした。
周りの友人も釣り雑誌といえばつりトップを買っていましたし、どこの本屋にも置いてあったので、それなりに売れていたのではないでしょうか。

つりトップは、学習研究社(学研)が出していた子供向けの釣り雑誌で、海・川・湖のオールジャンルの釣りの技術の紹介と巻末には釣り場ガイドも載っていました。
季節ごとの旬の魚のイラストの表紙が目印でした。

子供向け雑誌ですから、メーカーの広告もあまり高い商品のものは載っておらず、シマノだったらバスワンシリーズくらいの広告が載っていたものです。

 

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今やテンカラ釣りの人となったズイールの柏木氏が連載を持っていて、毎月全国の少年バサーを訪ねていくという内容で人気でした。

それから、会員手帳のような物が送られてくるサービスがあり、入会するとラインを一つもらえたような気もします。
今ではラインなんて、いくらでも持っていてジャンジャン交換していますが、子供の頃はライン一つでも、とても嬉しかった記憶があります。

 

つりトップは別冊で「バス&ライギョ ポイントマップ」のようなものも時々発行していました。
ライギョのポイントの本が堂々と売られていたなんて、今の閉鎖的なライギョ釣りの世界からは、ちょっと考えられないことですね。
この種の本は、今でも少しは役に立つことがあるのか、ちょっと高値で取り引きされているのを見かけます。
当時は、友達の家にいくらでも転がっていたものなのですけどね

「将来、金になるから捨てるな」と、タイムスリップして教えてあげたいくらいです。

 


つりトップは、どこへ行った?

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つらつらと、とりとめのない「つりトップ」の思い出を書いてしまいましたが、「懐かしい」と思い出していただけた方も、少しはいらっしゃるのではないでしょうか。

そんなつりトップですが、私がしばらく釣りから離れている間に、いつの間にか無くなっていました。
また、つりトップに代わるような子供向けの釣り雑誌というものも現在は存在していません。

やはり、子供の数自体が減ったというようなこともありますが、釣りをする子供というものが激減したため、子供向け釣り雑誌というものが成り立たなくなったのでしょう。

 

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釣り環境という点では、地域差はあるでしょうが、私が小学生の頃よりは、少し改善されている気がします。
都市部を流れる川の水質も改善され、小物釣りの対象魚となるようなオイカワやクチボソが、私の子供の頃からは考えられないくらい沢山泳いでいます。
海でも、立入り禁止の場所は増えましたが、その分釣り公園などは増え、子供が比較的安全に釣りをできる場所は増えてきている気もします。

 

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それでも、釣りが趣味という子供が増えていないのは、やはり子供の趣味嗜好が変わってきているからなのではないでしょうか。
釣りなんかしなくても、スマホだゲームだと他にいくらでも屋内でする遊びはあるでしょうし、そちらの方が楽しい時代なのでしょう。
屋外で遊ぶといっても、サッカースクールなどの気ままに遊ぶわけではない習い事のようなものも増えていて、好き勝手に遊ぶ暇はないのではないでしょうか。


時代の流れから考えれば、今後釣りをする子供が増えることはまずないでしょう。
今時、学校で釣りが趣味だと言ったら、かなり珍しがられるのではないでしょうか。

先日、川原で長靴を履き釣り竿を持って目を輝かしている、小学生くらいの女の子を見かけましたが、かなりの変わり者なのではないでしょうか。
その証拠に彼女は一人ぼっちで釣りをしていました。
私が子供の頃は、釣りといったら3人や4人で集団で出掛けるものでしたが、今は集団になるほど釣りをする子供がいないのかもしれません。


「変態と事故には気をつけてな。釣りを続けてれば、将来釣りガールになれて仕事がもらえるかもよ」
と言ってあげたいくらいでしたが、このご時世では子供に近づくだけでも逮捕されかねないので、私は走って逃げることにしました。

 

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このように、つりトップの思い出や、それが無くなってしまった時代の流れを考えてみると、子供達が放課後に釣り竿を持って連れだって釣りに行くような景色は、もう珍しくなってきているのかもしれないと思わされます。
まあ、あんまり釣り場に子供が来ると騒がしいですから、これで良かった気もしますが、どこかちょっと寂しさを感じることでもあります。