私は、試作したフライなんかにラインの切れ端を結び、それを持ってお風呂に入ることがたまにあります。
お風呂に入りながら、それを操作して、「これぐらい沈むのか」とか「これぐらいで引っ張るとよく動くのか」とかテストするためです。
こういったことをしていると、本当に自分は小学生の頃と同じことをしているなと思ってしまいます。
小学生の頃は、ルアーを買うと必ずお風呂で泳がして動きを確かめていましたし、新品のものでなくてもよくお風呂に持ち込み遊んでいたものです。
もうあれから何十年も経ったわけですが、今でも変わらずお風呂で遊べてしまうのですから、あの頃から私はろくに成長していないということなのでしょう。
どうやら釣りには何十年も人間の成長を止める力があるようで、釣りばかりしているとろくな人間にはなれないのかもしれません。
いい歳してお風呂で遊んでいるような恥ずかしい人間になりたくなかったら、釣りなんてしてはいけないということなのでしょう。
しかし、何の趣味も持たずに働きづめのような人生と、いくつになってもお風呂で遊んでいる人生と、どちらが良いと思うかは人それぞれでしょうし、どちらを選ぶかもその人次第でしょう。
まあ、大部分の大人は真面目なお風呂では遊ばない人生を選ぶでしょうし、自分の子供にもお風呂で遊んでいるような大人にはなって欲しくないと思うはずです。
ですから、自分の子供にマトモな大人になって欲しかったら、子供に釣りなんてさせるべきではないのかもしれませんね。
個人的には、いくつになってもお風呂で遊んでいる人生もそう悪くはないのではないかと思いますけど、社会はそれを許してくれないでしょうから。