ウェザーニュースのネット配信の番組を見ていたら、キャスターのお姉さんが、趣味として筋トレを薦めていました。
なんでも、筋トレは頑張ったら頑張っただけ結果が出るし、努力が必ず報われるから、他の趣味と比べて良いのだそうです。
この話を聞いて、「この観点からすると、釣りは趣味として最悪だよなぁ」と私は思ってしまいました。
釣りは、いくら頑張っても報われないことばかりです。
沢山練習したり、沢山釣りに行って技術を向上させたって、その日の気象条件とか、ちょっとした不運で釣れないことがいくらでもあります。
どんなに道具を買い揃えたって、どんなに上手になったって、不運な人には全く釣れない可能性も充分にあります。
これほど理不尽な趣味はないでしょうし、こんなに悲しみや怒りや焦りを誘発する趣味も珍しいでしょう。
しかし、そんな理不尽さを乗り越えて、望み通りの魚が釣れた時には、今まで打ちのめされてきた分だけ、爆発的な喜びを得ることができます。
この爆発的な喜びは、努力が確実に報われるような趣味では味わえないものでしょう。
理不尽さに翻弄され続けてきた人にしか分からない、心からの感動と喜びです。
この喜びには、あまりに感情を揺さぶるために中毒性があるようですから、何度か味わってしまうと、なかなか釣りは止められません。
釣りをする人の中には、年中魚釣りのことしか考えていない、釣りバカとか釣り中毒みたいな人が多いのは、この喜びのせいなのでしょうね。