世界で最も簡単にイトウを釣る方法。
湖が分厚い氷と雪に閉ざされる冬、朱鞠内湖はワカサギ釣りを楽しむ人々で賑います。1月~3月くらいがシーズンです。
このワカサギを餌にしてイトウを釣るという、日本でもここでしか体験できない釣りを楽しむことができます。
氷の穴から、でっかい魚がドーンっと出てくるという、びっくりどっきりな釣りは、なかなか刺激的ですが、技術は全く必要なく放っておくだけで簡単に釣れてしまうので、釣りとしては正直あまり面白くないでしょう。
釣り好きの人は、一度くらい体験すれば、もう十分という感じではないでしょうか。
一年に何度もやるような釣りでもないでしょう。良い大人があまり頻繁にやっていると、みっともないしかっこ悪い釣りだと思います。
ですから、アイスフィッシング未体験の人、釣り初心者や子供、春から秋にどうしてもイトウが釣れなかった人、などにお奨めの釣りです。
準備編
必要なものが、ごちゃごちゃとあり、釣りの簡単さに反して準備が結構めんどくさい釣りでもありますが、レンタルで済ませられるものも多いです。
ワカサギ釣りのタックル一式。
エサにするワカサギを釣るために必要です。
竿、リール、ライン、仕掛け、エサなど。
ワカサギ釣りが目的ではないので、激安なもので充分です。レンタルもできます。
エサは現地で購入できます。
ドリル、網、タッパーなど。
湖面に穴を開けるドリル、穴に張ってくる氷を取り除くための網が必要です。
どちらも借りることが出来ます。
タッパーは、エサのワカサギを入れておきます。ワカサギが釣れる場所と、イトウが釣れる場所は違うことが多いので、水を入れて蓋をして移動が出来るので便利です。
アイスフィッシング(穴釣り)用のタックル。
ロッド:1メートル前後のもの。素材はグラスソリッドが食い込みが良いです。
一人で5本まで竿を出せるので、安物でいいので数を揃えましょう。
リール:ラインが巻けて、ちょっとはドラグが効けば、なんでも良いです。
ライン:ナイロン3~4号。
リーダー:3~4号。魚の歯の擦れに強いフロロカーボンが良い気もしますが、ナイロンでも問題ないでしょう。
フック:シングルバーブレスフック。返しのない釣り針の使用というこの場所での規定は、冬でも同じです。エサ釣りの針は結ぶのがめんどくさいので、ルアー用のフックを流用してもいいでしょう。
中通し重り:3号程度。ゴム菅付きが、ラインの結び目を傷つけないので良いです。
スイベル:重りの下に着けます。
鈴:ロッドに着けて、アタリを知らせるのに使います。DAISOにも売ってます。
この中で、一番頭を悩ませられるのは、ロッドでしょうか。
海外では、アイスフィッシングが盛んなため、専用のものが沢山売られていますが、日本ではあまり流通していません。
ラパラのものが日本で扱われていたり、ヤフオクなどで輸入されたものを見かける程度でしょうか。
少し長いですがトラウトロッドを流用したり、少し固いですが海の穴釣り用の竿も流用できます。
釣り具屋さんをの店先で、何用か分からないけれど、ちょうど良いものを、見つけられることもあります。鱒レンジャーのような、安い竿でも充分です。
仕掛けは、ラインに中通し重りを通してから、スイベルに結び、その先にリーダーを1メートル程度結び、先にフックを結ぶという単純なものです。
実釣編
まず、湖の受付で入漁券を購入し、「穴釣りをしたいけど、初めてだよ困ったな」と訴えます。
だいたい釣れる場所が決まっているので、あなたがマナーがよさそうで魚に優しそうな人なら良いポイントまで有料でスノーモービルで送ってもらえるはずです。
1.エサのワカサギを釣る
ドリルで穴を開けて、仕掛けを落として、アタリがあったら合わせて、反応がなかったらタナを変えるという、釣りをしたことがある人には簡単な釣りです。
10~20匹もキープ出来れば、もう充分でしょう。
2.穴釣りに突入
エサがキープ出来たら、穴釣りに移行します。どこが良いのかは、事前に聞いておきましょう。
また、大きな穴の跡があったりした場合は、最近釣れた場所の可能性が高いので、要チェックです。
穴の開け方。
穴を竿の数だけドリルで開けるわけですが、位置を少しだけ工夫します。
基本的には、岸から垂直に近いようなライン状に、数メートル間隔で穴を開けて、岸からの距離を変えて、魚の居場所を探れるようにします。
イメージ的には、岸からルアーを投げて巻いてくるコースの途中に、何ヶ所か穴を開ける感じでしょうか。
そして、どこか一ヶ所で釣れた場合、そのあたりに居ることが分かったので、その穴から今度は岸と平行方向に穴を開けてみると、効率的に釣ることができます。
3.仕掛け投入。
ワカサギの背中にフックを掛け、ラインをフリーにして、穴から投入します。
重りが底に着き、ラインが弛んだら、リールのハンドルを3回転ほど巻いて、ラインが張った状態にします。
リールごとによって、巻ける距離が違うので、あまりにも適当な表現ですが、そんな感じの雑な釣りです。
リールのドラグは緩めにして、竿は雪に挿してしっかり踏み固めるか、竿掛けを使用して、魚がきても倒れないようにしておきます。
4.鈴の音が合図。
魚が来ると鈴の音が、静かな雪原に鳴り響きます。しかし、音も無く竿がぐんにゃり曲がっていることもあるので、小まめにチェックしましょう。
緩めていたドラグを少し閉めて、ぐっと合わせを入れたら、ファイト開始です。
ポンピングして、徐々に寄せてきます。
重りが穴から出てきたら、魚はもうすぐ近くです。最後は穴に手を入れて、優しく魚を出しましょう。魚のエラに手を入れるのはやめましょう。
写真を撮ったら、魚を速やかにまた穴から水中に返してあげれば、穴釣りは完了です。
写真を撮る時に、雪を堀り水を貯めて池を作ると、落ち着いて魚を弱らせずに写真を撮ることができます。
穴から水をすくえる、小さなバケツ等を持っていくといいでしょう。
色々と書いてきましたが、要するに穴から仕掛けを落として釣るだけという、とても簡単なものです。
家族、友人などで、気軽に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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