春先に北海道の川で釣りをしていると、鮭稚魚を沢山見かけます。
孵化事業をやっていないような川でも見かけますから、結構自然産卵している鮭も多いのかもしれません。
鮭稚魚は、フィッシュイーターの魚達にはご馳走なはずですし、そういった魚達を狙う釣り人側からしても、近くに良い魚が居る可能性があるため、その存在は喜ばしいものです。
しかし、そう毎回都合よく魚が釣れるわけでもなく、鮭稚魚が居るだけで何も起こらないなんてこともよくあるわけです。
そうなってくると、ルアーやフライを鮭稚魚の群れの中を通したりして、遊び始めてしまったりするわけですが(鮭からしたら迷惑でしかないでしょうな)、この時に鮭稚魚達には二つの行動が見られます。
ルアーやフライに着いてくるか、わーっと散々に逃げるか、という二つの行動です。
大きなルアーなどで追いかけると、だいたい逃げてしまいますが、小さなルアーやフライだと、鮭稚魚達が着いてくる時があります。
これは、おそらくルアーやフライを仲間と勘違いして、なんとなく着いてきてしまっているということなのではないでしょうか。
あまり危険もなく、のんびりしている状態なのでしょう。
一方で、小さなフライやルアーにもかなり神経質に反応し逃げてしまう時は、実は何か大きな魚が近くに居て、警戒気味になっているのではないでしょうか。
もうちょっと粘って、周囲を釣ってみる価値がありそうな気もしてきます。
ただ、これはあくまで私が適当に考えたことですから、どこまで正しいかは?です。
元々、警戒心の強い鮭稚魚とそうでない鮭稚魚がいて、沢山いる稚魚の中から警戒心の強い優れた魚が生き残っていく仕組みになっているのかもしれません。
まあ、何にしても、小さな魚の動き一つを見て、これだけ考えることがあるとは、釣りとはなかなか面白いものですよね。
逆にこういったことを考えて、あれこれ試すのが嫌いな人には、向いていないものなのかもしれませんがね。
釣りをしない人達からは、釣り人はボーッとリラックスしていると勘違いされがちですが、いつでも目に入ってくるものからヒントを得ようと、アンテナを張り巡らせて考えているものなのですね。