先日、ネットでニュースを眺めていたら、アングラーズデザインという釣り用ウェアの会社の破産のニュースを見つけました。
私は、見たことのないメーカーだったですが、ニュースになるくらいなのですから、それなりの会社だったのでしょう。
釣り関係の会社の倒産や解散というものは、ここ10年程度で結構増えている気がします。
私が子供の頃見慣れていたメーカーが、大人になって釣りを再開してみると、すでになくなっていたなんてことが沢山あります。
コータック、UFMウエダ、スカジットデザインなどです。
子供でも知っているレベルのメーカーだったのですから、それなりに上手くいっていた会社のはずですが、それでも現在までは存続できていないのです。
このようになっている原因は、90年代の釣りブームが終わってしまったということが大きいのかもしれませんが、そもそも釣り具の販売というものが、そこまで安定して儲かるものではないのかもしれません。
日頃から私は、釣り具の大半はぼったくり価格なのではないかと言っていますが、逆に考えれば、そうしないと商売が成り立たないくらい、国内では市場が小さくどう頑張ってもあまり売れるものでもないのかもしれません。
過去には、日本一の釣り具メーカーであったオリムピックも、国外での販売を伸ばせなかったために倒産したくらいなのですから、世界中で物が売れるような会社でない限り、どこも厳しい経営を余儀なくされるのかもしれません。
釣りが著しく好きな人の中には、会社を立ち上げて何かの釣り具を販売しようと思っている人もいるかもしれません。
その場合には、釣り具の販売というものは、このように厳しい世界かもしれないということを、よく理解しておいた方が良いのではないでしょうか。
小規模なメーカーで利益を出し存続させるためには、釣り人が減少しジャンルが細分化された現在の日本では、少ない客から多く取るしか方法はないはずです。
つまり、原価に大幅に上乗せして物を売り付けるということです。
同じ釣りを愛する人々に、このような仕打ちをして、平気な気持ちでいられるでしょうか。
また、本当にその価格だけの価値が自分の商品にあると、自信を持って言えるのでしょうか。
こういったことを考えないくらいに鈍感でないと、今から釣り具の製造や販売といったものを始めることは、できないのかもしれませんね。