釣りにゃんだろう

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小樽のサクラマス サクラマス=ボラ?

私は、よく小樽で暇をもて余すことがあるのですが、そんな時は小樽の海沿いのイオンに行って時間を潰します。

釣り人なので、水族館にでも行っても良い気もしますが、いかんせん入場料が高いので、なかなか行く気にはなれません。

小樽のイオンは巨大で中を歩くだけでも良い運動になるのですが、特別興味深いお店があるわけではないので、いつもすぐに飽きてしまいます。

そんな時は、イオンを出て歩道橋を渡り、港の奥の岩壁沿いにある公園に行ったりしてみるわけです。

先日もそんな調子で公園に行き、「今日はどんな魚が見えるかなぁ」と海を覗きこんでみました。

いつもなら、あまり魚に詳しくない私には、何の魚だか分からないようなものが泳いでいることがほとんどです。

しかし、その日は違いました。
一瞬で私でも何の魚か分かるようなものが泳いでいたのです。


サクラマスはボラみたいなもの。

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小樽のイオンの前の港の奥の岩壁から覗きこむと泳いでいた魚は、どう見てもサクラマスでした。

5匹ほどの群れでふらっと泳いでいて、そんな群れがあちらこちらに発見できました。

結構良い型をしていて、釣り竿を車に取りに行こうか、ちょっと迷うくらいです。

のんびりフラフラとしていますが、時おり小魚か何かを見つけると、ビュンビュンと追いかけています。
港の出口の方ではルアーを必死に投げ続けている人もいるので、結構釣れるのかもしれません。

しかし、まあ釣ったところで、私は食べる気もありませんし、魚は鱗がとれてボロボロになってしまうでしょうし、わざわざ釣らなくてもよいかと思い、私はのんびりとサクラマスを眺め続けていました。

水族館なんかに行って、高いお金を払わなくても、好きな魚を自然な状態で見られるのだから、こちらの方がずっとお得な気がしてきます。

 

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そんな風に、サクラマスが悠然と泳いでいるのを眺めていると、ふとこう思いました。
「これはあれだな。本州でいったら、ボラみたいな存在だな

ボラというのは、本州ではどこにでも居るようなありふれた魚で、わざわざ釣りで狙う人の少ない微妙な存在です。

その本州のボラと同じようなレベルで、季節によるところもありますが、北海道ではサクラマスが港や川を泳いでいます。

川で釣ることは禁じられていますが、他の魚を狙っていて釣れてしまうことは、しょっちゅうあります。

釣れた瞬間に、スピードのある引きでサクラマスだとすぐに分かるので、「あーあー」と嘆きながら、手早く寄せてきて、さっさと逃がすわけです。
もうこの扱いは完全に外道なわけで、この点も本州のボラにそっくりです。

サクラマスを食べたい人は、一生懸命海で釣ることはありますが、そんなに人気があるわけでもなく、サクラマス釣りをメインでやっている人なんて、北海道にはあまりいないのではないでしょうか。

そんなわけで、北海道のサクラマスは、本州で言ったらボラのようなありふれた魚で、わざわざ必死に釣るようなものでもないのです。

 

そんな魚を。

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そんなボラのような魚を、本州では必死になって釣ろうとしている人が居るというから驚きです。

何万円もの入漁料を払い、何万円もするネット背負い、何万円もするロッドとリールを揃え、何万円分ものルアーを水中に引っ掛けて捨て続け、何回も川に通い、年に何本も釣れないような釣りをしている人がいるというのです。

どんな釣りが楽しいと思うかは個人が決めることでしょうし、その価値感は他人には口出しできるものではないのかもしれません。

それにしたって、本州から誰でもすぐに簡単に来られる北海道では、そこら辺のおっちゃんが安竿で釣りまくっているのに、そんな魚を必死になって釣るなんて、なんだかおかしなことではないかと、どうしても私は思ってしまいます。

これが、例えば本州のサクラマスは120センチあるとかだったら、私も熱をあげるかもしれませんが、日本のサクラマスというのは、いかんせん小さな魚で、どうにも釣る気がおきません。

 

本州でサクラマス釣りに熱を上げている釣り人には、是非とも一度ボラのように泳いでいる北海道のサクラマスを見にきてもらいたいものです。

もしかしたら、サクラマス釣りに大金を注ぎ込んでいたのがバカらしくなり、釣り具メーカーやメディアに踊らされていただけなのかもしれないと、気づくことになるかもしれません。