釣りにゃんだろう

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お盆に釣りをしてはいけないのか?

私の親戚には、アユ釣りの好きな人がいるのですが、お盆には釣りをしないそうです。

私は、そんな風習があることを大人になるまで知らなかったのですが、お盆に親戚の家の近所の川を見てみると、夏場は絶えず釣り人の並んでいるような人気の場所なのに、確かにほとんど釣り人がいないのです。

地域によっては、「お盆には釣りをしてはいけない」という風習があるのは、事実のようです。


お盆に釣りをしてはいけない理由。

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それでは、なぜお盆に釣りをしてはいけないのかと、そういった地域の人々に聞くと、「お盆には殺生をしてはいけないから」という答えが、だいたい返ってきます。

これは、なんだか分かるような分からないような、微妙な理由です。
特に現代においては、いよいよ理解しがたいものとなってきている気がします。

 

 

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まず、そもそも「お盆」という考え方自体が、仏教をベースにしたものでしょう。
その期間に殺生をしてはいけないということも、おそらく仏教からきている考え方だと思います。

現代の日本には、純粋な仏教徒という人は、それほど多くはないのではないでしょうか。
葬儀やお墓などで形だけお寺と付き合いがあることはあるにしても、本気で仏教を信じている人は、あまりいないはずです。

ですから、お盆の期間だけ急に仏教を信じて、「殺生をしてはいけない、釣りをしてはいけない」と言い出すのは、なんだかおかしい気もしてきます。

 

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それから、「殺生をしてはいけない」という考え方も、現代の釣りにおいては、あまり当てはまらないこととなってきている気がします。
魚を殺さずにリリースするジャンルの釣りは、現代ではいくらでもありますし、そもそも魚が釣れない釣りも、いくらでもあります。
ですから、「釣り=殺生」という考え方自体も、時代にそぐわないものとなってきている気がします。

それに、殺生をしてはいけないという考え方を持っているのなら、お盆でなくても、日頃から楽しみのために釣りをして魚を獲るなんてことは、かなりいけないことのような気もします。
「お盆に釣りをしてはいけない」というほど、仏教を信じているのなら、日頃から釣りをしない方が良いのではないでしょうか。

 

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以上のように、「お盆に釣りをしてはいけない」というのは、仏教的考え方に基づいた、かなり古い風習だと思われます。

このようなことは、そろそろ時代にそぐわないものとなってきていますし、説得力のあまりないものでもあると思います。

熱心な仏教徒であるとか、余程の田舎で「お盆に釣りをしているのがバレたら、村八分にされる」ということでもない限り、せっかく仕事が休みになりやすい時期なのですから、釣りをしたければ釣りをしても良いのではないでしょうか。

 

また「お盆には水辺に近づいてはいけない」などという教えもあることもあるようですが、水辺は一年中危険なものですから、特にお盆でなくても、いつでも死ぬリスクがあることを考えて行動するべきであり、お盆だからどうこう、ということはないはずです。

とは言っても、バカ暑い日々が続いたりすると、そもそもお盆の頃には釣りをする気にはならないということも、多いのかもしれませんね。