ノーザンバイトというスプーンがあります。
このスプーンは、基本的にはバイトを肉厚にして、重量がアップしたものとなっています。
このちょっと特殊なスプーンを、私はどう使っているのか、今回は説明したいと思います。
肉厚、コンパクト設計。
私は、ノーザンバイトというものを、初めて手に入れた時は、実物を目にせずにネットから注文して買いました。
バイトは信頼できるルアーですし、それに北海道の地形が刻印されているのですから、「なんだか良さそう」だと思ったからです。
そして、家に届いたノーザンバイトを手にしてみて、「なんだこりゃ、あんまり使い道がないな」と思ってしまったのです。
ノーザンバイトは、かなり肉厚で、重さのわりには小さめのスプーンです。
スプーンというものは、極端に薄かったり厚かったりすると、扱いづらいものですが、このスプーンは極端に厚い部類に入ると思います。
それから、スプーンを使う時は、狙い通りの層を引ける中で、できる限り軽い物を使った方が、アクションがよく、根掛かりが少なく、良い結果が得られることが多いです。
ですから、私は日頃から北海道で釣りをしていましたが、バイトで十分釣りになっていたので、それより分厚く重いノーザンバイトは、必要性を全く感じませんでした。
それから、ノーザンバイトをあまり使うことがなく時は過ぎていきましたが、ノーザンバイトを売っている会社のある道東地方の河川でいくらか釣りをしてみると、ようやくこのスプーンの必要性を感じることができました。
道東地方の河川は、岸際から深く、水量があり流れが強い場所が多いです。
そのような川に倒木などが複雑に倒れ込んでいて、その際ギリギリがアメマスやイトウのポイントとなります。
こういったポイントを攻略するには、強い流れに負けずに素早く沈むルアーを、ストラクチャーにタイトにキャストし、ドボンと一気に沈める必要があります。
まさにそのような操作をしやすいのが、肉厚なノーザンバイトなのです。
この時に、ヒラヒラと沈む肉の薄いスプーンでは、一瞬で流されてポイントから離されてしまい、魚の着き場に届きません。
ノーザンバイトならではの釣りができるのは、やはりその地元の河川であるということなのでしょう。
北海道に行くからと、買う必要はないが…
以上のように、私はノーザンバイトは、道東地方の川には、まさにベストマッチなルアーであると思います。
しかし、このルアーが北海道の他の地方の川や湖でも有効かというと、そうとは思えません。
北海道のマークが付いていますが、その中でも一部の河川に特化したようなルアーだと思います。
ですから、道外から釣りに行く場合に、「北海道に行くんだから、ノーザンバイトを買っていこう」と単純に考えて手に入れても、一部の河川以外ではあまり有効に使えないかもしれません。
ほとんどの場所では、通常のバイトを使った方が、ずっと釣りやすいはずです。
ただし、こういった特化型のルアーというものは、マッチした場所では、抜群に効くものです。
ですから、道東地方の河川のような場所で釣りをするのなら、手に入れておいて損はないのではないでしょうか。