よく、釣り人は「魚がスレていて釣れない」などと言うことがあります。
魚がスレるとは、魚が釣られたり、過剰に釣り人に狙われたりしたために、魚が警戒し、釣り餌なりルアーなりフライに反応しにくくなった状態のことを言います。
釣りをしたことのない人は、そんなに魚は賢いのか?そんなことはあるのか?と思うかもしれませんが、釣りをしていると、このようなことは確か経験することがあるものなのです。
逃げる、隠れる、無視する、嫌がる…
スレている魚は、人の気配に敏感です。
川などで釣りをしようと、静かに川岸に接近しただけで、釣り人の多いような場所では、ピューっと魚が逃げていく姿が見えることがあります。
気配を消して静かに川に近づいても、釣りを開始できる距離まで水辺に接近する前に魚が逃げてしまうのですから、もはや無理ゲー状態です。
魚が逃走しなくても、物陰などにぴったりと寄り添い隠れて、出てこなくなることもあります。
こういった魚を釣るのも、とても難しいです。
もっとスレていて人に慣れている魚は、逃げも隠れもしないこともあります。
堂々と自分の居場所に居続けて、ルアーやフライや餌を無視したりするのです。
それから、釣り糸の存在を知っているらしく、水中に釣り糸を入れるだけで逃げたり、嫌がるように避ける魚もよくいます。
スレた魚を釣るには。
このような魚を釣るには、どうしたら良いのでしょうか。
まず釣り糸(ライン)を細くすると、釣れることはなくはないようです。
魚は、ラインの波動のような物を感じているらしく、細いほどそれが小さくなり、気付きにくくなるからでしょうか。
しかし、まあそれほど劇的な効果はないと私は思います。
それから、朝マズメや夕マズメなど、魚の活性が上がる時間には、スレた魚も釣れることかあります。
こういった時間には、魚が活発に餌をとっていたりするので、油断しやすくなっているのではないでしょうか。
一番良い方法は、釣らないこと。
とは言っても、こうした対策をとっても、魚が少なく釣り人の多い日本には、釣れない魚が沢山います。
ですから、一番良いのはスレた魚は釣ろうと思わず、諦めてスレていない魚を探すことかもしれません。
永遠と釣れない魚を釣ろうと粘るよりも、自分の足を使って、釣り人の少ない場所を探した方が、ずっと早くて確実だからです。
なかなか釣れない魚を釣るということに、釣りの楽しみを感じる人もいるでしょうが、そうでないのなら、釣れない魚を釣ろうとすることは、時間の無駄使いでしかないでしょう。
さっさと移動するなり、ポイントを変えるなり、なんなら釣りをする国を変えるのも良いかもしれません。
以上のように、スレた魚というのは、確かに存在していると私は思います。
魚を確実に釣りたかったら、スレた魚は相手にしないこと、そのような魚の居る場所には行かないことが大切なのではないでしょうか。