私は、釣り関係のホームページやブログを見ることはほとんど無いのですが、いくつか定期的にチェックして楽しみにしているものがあります。
今回はそんな中の一つを、勝手にご紹介したいと思います。
なべさんの日記。
こちらのブログは、半年アメリカでバストーナメントに参加し、半年日本で働くような暮らしをしている方が、その日々を綴られているものです。
筆者の方は、90年代にアメリカのバストーナメントに2シーズン参戦し、その後は日本でサラリーマン生活を送っていましたが、40歳になるのを契機に2012年にサラリーマンを辞めて、再びアメリカへ挑戦を開始しました。
それから現在まで毎年アメリカで釣り続けているという、なかなか夢のある暮らしをしている方です。
私はバスフィッシングは子供の頃少しした程度で、あまり興味はないのですが、この方の人生と釣りの日々そのものが興味深く、大変楽しく読ませていただいております。
自費で夢へ挑戦。
この方は、釣り具メーカーから支援を受けているわけではないので、アメリカのトーナメント参戦にかかる費用は全て自費で参加しています。
貯金を使って、バスボートと生活と移動をするためのデカイ車を買い、それに乗って全米を駆け巡り、賞金を得ているのです。
その挑戦の過程を読んでいるだけでも、ワクワクしてくるようなものとなっています。
雑誌などに出て胡散臭い笑顔を振り撒くような有名人でなくても、その人の努力と覚悟次第では、このような挑戦と冒険の日々を送れるのだと、我々釣り人に教えてくれています。
夢と現実。
しかし、当然ながらそれは順風満帆な夢のような生活ではなく、様々な現実的な問題が生じてきます。
アメリカのトーナメントの参加費は高額であり、それ以外にもかかる費用はいくらでもあり、賞金を得るにしても、かなり切り詰めた生活をしているようです。
この方はコアングラーという、プロと同船して釣りをするアマ部門でトーナメントに参戦していたのですが、昨年の成績が認められてついにプロでの参加の資格を得ました。
しかし、プロで参加するとなると参加費がかなり高額になり、ボートも資格も持っているのに、諦めざるをえないようでした。
「こんなに地道に頑張ってるんだから、日本のどこかのメーカーが支援してあげれば良いのに」と読んでいる誰もが思ったのではないでしょうか。
さらに、この方の参戦しているFLWという団体では、今年からトップの試合ではコアングラー制度が廃止されることになってしまい、トップの試合に出て賞金を得るということができなくなってしまいました。
さらにさらに、昨年はアメリカで足首を負傷し、捻挫だと思って我慢して釣りを続けていたものの、帰国後骨折していたことが発覚、その手術とリハビリにオフシーズンをとられてしまい、日本で働いてお金を貯めることができませんでした。
もうどうなることかと心配していたのですが、今年もなんとか渡米し、下のランクの試合や他の団体の試合に参加するなどして、チャレンジは続行できているようです。
リアルな夢と冒険の日々。
このような異国での「リアルな挑戦」の日々は、読んでいてとても面白く、読者は勇気づけられるものです。
また、アメリカのバスフィッシングの広大なフィールドや高額な賞金など、そのスケールのデカさを知ることができたり、そのスケールのデカさとは対照的にとても緻密な釣りであることが分かったりと、私の知らない釣りの世界を見ることができ、とても興味深いです。
バスフィッシングに興味のない方も、是非ご覧になってみてはいかがでしょうか。
あなたの知らない釣りの世界で、今日もなべさんは挑戦を続けています。