釣りにゃんだろう

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釣り人目線から見たムーミンバレーパークの違和感、がっかり感。

埼玉県飯能市の宮沢湖に、北欧のフィンランド生まれの作品であるムーミンのテーマパーク「ムーミンバレーパーク」なるものがオープンしましたが、この計画が発表された時から、「そりゃないわ」と私は失笑していました。

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このテーマパークのどこがそんなにおかしいのか、今回は少し考えてみましょう。

 


埼玉県飯能市の宮沢湖とは。

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ムーミンパークのできた埼玉県飯能市の宮沢湖とは、どんな場所かと言いいますと、ちょっとした郊外の溜め池のような場所です。

そもそも、どうしてこの場所を釣りがテーマのこのブログで取り上げているのかというと、この計画が立ち上がる以前は、ヘラブナや鯉やワカサギの管理釣り場として利用されていたからです。

しかし、私は、そういった釣り場が失われたから、釣り人目線でムーミンパークはおかしいと言っているのでは、決してありません。

 

 

北欧というのには無理がないか?

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私は、北欧には行ったことはありませんが、フィンランドやスウェーデンなどの北欧の釣り具を使って魚を釣るのが好きですし、北欧に居る魚に近しい種類の魚を寒い場所で釣ったりしています。
また、実はムーミンの本はひと通り読んでいたり、キャラクターグッズも色々と使っていたり、結構好きだったりします。

そのような立場から言わせてもらうと、埼玉県飯能市の宮沢湖で北欧のテーマパークをやるというのは、とても無理があると思います。

 

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せめて北海道なら、こういった景色もありまだ分かるのだが…

北欧のフィヨルドと埼玉県の溜め池に共通点があるとすれば、水があるということだけなのではないでしょうか。


まずフィンランドと日本で一、二の気温の高さを誇る埼玉県では、全く気候が違うはずなので、空気からして「ムーミン感はゼロ」です。
そして、多少はそれらしい木を植えたりはしたのでしょうが、周囲の森の植生が北欧とは全く違うはずなので、もう「ムーミン感はマイナス」です。

カラスやアブラゼミが鳴き、どんよりとした水が貯まった貯水池の周りで、北欧だムーミンだと言うのは無理があるし、ファンをバカにしてんのかとさえ思います。

 

がっかりスポットになる可能性が高い。

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このような場所なのですから、本当にトーベ・ヤンソンの描いたムーミンの世界観が好きな人なら、見向きもしないか、行ってがっかりとするんじゃないでしょうか。

私は埼玉県出身の知人が多いのですが、ムーミンファンではない彼らでさえ、「宮沢湖でムーミンって」と苦笑いを浮かべていました。

しかし、こういった計画が立ち上がり実行されたことからも分かる通り、この国の世間一般の自然環境に対する感覚というものは、非常に薄っぺらいものなのでしょう。

木や草が生えていれば自然だと思い、池があれば自然が豊かだと思い、「森と湖がある!北欧みたいだ!」と安易に考えてしまう程度の知識や感覚しか持っていない人々が、日本人の大半を占めているのかもしれません。

 

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ムーミンパークの湖には、パイクやマスは居ませんし、鯉がプハプハと泳いでいるような池です。
とてもスナフキンが釣りをするような雰囲気でもありません。
一体どれだけの人が、このテーマパークに違和感を感じているのか、私は興味があります。
少なくとも釣りをしてムーミンが好きな人なら、絶対に違和感を覚えるはずですが、そんな人間は私くらいしか居ないのかもしれませんね。