釣りにゃんだろう

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丸沼で「ブラボー!」と叫ぶことはできなくとも。

群馬県の丸沼と言えば、1969年の3月に開高健が常見忠さんと釣りに行き、大きなニジマスを釣り上げ「ブラボー!」と叫び、その魚でABUのコンテストで賞を獲った場所として有名です。

それでは、2021年の現在もそのような夢のある釣り場と言えるかというと、ちょっと厳しいかなと思います。

 

f:id:nyandaro:20211029130242j:plain1969年頃は、あまり丸沼でニジマス釣りをする人はいなかったそうで、昔ちょっとだけ逃がされたニジマスが、滅多に人に釣られることなく野生化し巨大になり、相当猛々しい魚が釣れたのでしょう。

しかし、現在の丸沼は目の前の旅館の環湖荘がしっかりと管理し大量に魚を逃がし、沢山の釣り人が訪れ釣りをしていて、キープして帰る人も多いという、ほぼ管理釣り場的な釣り場です。
かなり大きな魚も釣れるようですが、69年頃の魚のようなワイルドさはなく、放流感が強く残るものが大半なのではないでしょうか。

 

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もちろん、湖のどこかには、長いこと生き延びて野生化した巨大な鱒も居るには居るのでしょうが、そう滅多に姿を現すようなものではないでしょう。

そんなわけで、ワイルドな魚を好む人達には、現在の丸沼はあまり好まれない場所となっています。

私も、わざわざ行かなくても良いかなと思ってしまいますが、現在の丸沼にもちょっと良い点があるので、「そう悪くはない釣り場だな」とも思っています。

 

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ちょっと良い点とは、他の多くの関東圏の釣り場が禁漁になる、10月や11月にも釣りができることです。

こういった時期に、広々とした景色も悪くない場所で釣りができ、それなりに引く大きめな魚が釣れるのですから、とてもありがたい場所です。

それに、丸沼は管理釣り場的な場所とは言っても、管理釣り場ほどは混んでいませんから、落ち着いて釣りができます。

混んでいないのは、管理釣り場のように簡単に沢山は釣れないからだと思います。
かなりの数の魚を逃がしているのでしょうが、管理釣り場と違い深さと広さがあるため、難易度が高くなっているのでしょう。

 

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このような状態なので、釣り人がそこまで大量に押し寄せることなく、フライ・ルアー・エサ釣り・ハーリングなど、様々なスタイルの釣り人が、のんびりと平和に共存して釣りをしている印象です。

風や水温などの自然条件を考慮しつつ、自然の湖での釣りに近いこともできますし、気楽にオフシーズンに釣りをするには最適です。(ちょっと寒いですが…)

また、他の釣り場で釣りができる時期でも、肩肘張らずに目の前の旅館に泊まってゆったりと過ごすのも良いのではないかと、私は思っています。