釣りにゃんだろう

猫のように気まぐれに 独断と偏見に満ちた釣り情報をお届け

全てが魚に見えてくる時。

魚がなかなか釣れないと、ここには魚が居ないのではないかと疑いたくなってきてしまいます。

それでも、そこで諦めてしまったら魚は釣れませんから、魚を釣るためには釣りを続けなくてはなりません。

釣りで釣れる魚というものは、実はその場所に居る魚のごく一部であるという説もありますから、ちゃんと魚がいてまだ釣れる可能性があると信じて、やり続けるしかないと思います。

 

 

そうして釣りを続けたとしても、やっぱり釣れないということを少なくありません。

こうなってくると、いよいよ精神的に追い詰められてくるからか、水中でユラユラして見える物が全て魚のような気がしてきてしまいます。

沈んでいる手頃な太さの木とか、水中に引っ掛っているビニールのようなゴミとか、ユラユラと細長い影が見えると、魚と見違えてしまうのです。

酷い時には、しばらくそんな幻を狙い続けてから、「これは魚じゃない。ゴミだ。」と気づいたりしてしまうことがあるから、困ったものです。

 

 

夕暮れ時なんかにゴミを釣ろうとしていたと分かった時ほど、惨めなことはありません。

それでも、よくよく考えてみれば、狙っていたのが本物の魚でも水中のゴミだとしても、釣れなかったら同じではありませんか。

 

釣りなんて、狙い通りに釣れないことがほとんどなのですし、ゴミでも魚でも夢中になって狙っている時間があれば、それだけでも釣りをしたことにはなるのかもしれません。

本当は狙っているものがゴミだと気づかないまま、一日を終えてしまうのが一番幸せなのかもしれませんが、釣りなんて釣れなければ何でも同じなのですから、ゴミでもなんでも狙うものがあるだけでも充分なのかもしれませんね。