ライトゲームと呼ばれる釣りのジャンルがあります。
これは文字通りライトなタックルを使って、主に小物の魚を釣って、気軽に楽しめる釣りです。
ルアーフィッシングでは、ライトソルトなどと呼ばれる釣りが、近年流行しています。
このライトゲームのライトとは、道具がライトであるという意味なのでしょうが、気軽に楽しめるライトという意味も含んでいるのではないでしょうか。
そんなに遠出せずに、ちょっと近所の港で釣りをするような気軽さや、他の釣りに行ったついでに、ちょっとやってみるような気軽さ。
そんな気軽さが、ライトゲームの魅力の一つだと思います。
しかし、最近はライトゲームがちっともライトではない、気軽ではないものになってきているようです。
テレビで釣り番組を見ていると、ライトゲームをするために随分と遠い僻地まで行っていることが少なくありません。
この間は、アジングをするために離島である壹岐にまで行っていました。
テレビ番組を収録するので、魚が釣れやすい遠い場所で行っているという可能性も考えられますが、逆に考えてみると、それぐらいライトゲームというものは、近場で気軽に楽しめるものではなくなってきているのかもしれません。
離島まで行かなければならないような釣りなら、いくらライトタックルを使っていても、ちっともライトな感覚でできる釣りとは思えません。
例え、本当は近所の港で釣れるにしても、その様子を見た視聴者は、「ライトゲームと言っても、本気で釣りたきゃ離島まで行かなきゃならんのか」と思ってしまうかもしれません。
それから、「わざわざ離島まで行ってアジ釣りするのか?」という疑問を持つ人も多いかもしれません。
私も、わざわざ遠征をするのなら、同じアジでもGT釣りとかでなきゃ割りに合わない気がしてしまいます。
よって、ライトゲームをわざわざ遠征してまでしている様子をテレビなどで伝えることは、「気軽さ」というライトゲームの魅力を消してしまうことになりますし、「そこまでしてやる必要がある釣りなのか?」と視聴者から思われてしまう可能性もあります。
いくら釣り易いからといって、大袈裟な場所でライトゲームをしてしまったら、本末転倒なのではないでしょうか。
やはり、ライトゲームは気軽にちょっとやってみるような感覚でするのが、本来の姿だと思うのですが。