釣りにゃんだろう

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堰堤というポイント。

川でトラウトフィッシングをしていると、堰堤が目の前に現れることが少なくありません。
当然、魚が留まりやすい場所なので一級ポイントではあるわけですが、一部の釣り人達からはあまり人気がないポイントでもあります。


堰堤が嫌われる理由。

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堰堤が一級ポイントであるにも関わらず、あまり人気がないのは、それが人工物であるからだと思います。

自然の川でトラウトを釣っている人々は、自然の中で自然の魚を釣りたいから、釣り堀ではなく川に来ている人が多いはずです。
ですから、その川の中に人工物である堰堤があると、あまり嬉しくなく、そこで魚を釣るのは「何か違う」と思うわけです。

さらに、堰堤というものは、魚道がつけられ魚の生息に配慮されている場合もありますが、川の開発・環境の破壊の象徴のような物でもあります。
自然の川や自然の魚を望む釣り人達にとっては、憎むべき対象のようなものであり、そこで釣りをするわけにはいかないのでしょう。

これが、バス釣りやシーバス釣りをする人だったら、堰堤に何の抵抗も感じず、素直に「おいしいポイントだ」と思えるのかもしれませんが、そうは思えない人間がトラウトフィッシングの世界には多いのです。


堰堤で釣りをしてみる。

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そんなわけで、堰堤は一部の釣り人達からは嫌われ、一級ポイントでありながらも歓迎されないようなものでもあります。

私も、たまに洪水が起きて人間に被害が起きるとしても、川は開発しない方が良いと思いますし、無駄な工事を繰り返すことで成り立っている地方行政には腹を立てているような人間なので、堰堤はあまり好きではありません。

目新しい堰堤を見つけた時などは、「あぁ、またこんな物を」を嘆くことになるのです。

 

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しかし、私はそんなに理想高かったり清く正しい人間ではありませんので、「でも釣れそう」と迷わず釣りをしてしまいます。
特にあまり来たことのない川で時間もない時などには、こんなに分かりやすくて良いポイントはないわけで、私はあっさりと理想主義者から現実主義者になり、堰堤で釣りをしてしまうのです。

 

そうして、堰堤で釣りをしてみると、結果は2局化することが多いです。

川に入っている人が、あまり多くないような場所なら、一発で魚が釣れることが少なくありません。
しかし、釣り人が多い川では、完全に沈黙状態であることが少なくありません。

 

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これは、釣り人が多い川には、自然がどうこう環境がどうこうよりも、「とにかく魚が釣れれば良い」という嗜好の釣り人も一定数来るわけで、そういった人達には堰堤は効率よく魚が釣れる格好のポイントであり、さんざん攻められているからでしょう。

そういった嗜好の釣り人は、餌釣りで根こそぎ魚を持って帰ってしまうことが少なくなく、堰堤はしばしば空き家になっているのかもしれません。

 

せっかく理想を捨て、恥を捨て、卑しく堰堤を攻めてみたのに釣れなかったりすると、「なんて志の低い釣りをしているんだ。これでは魚を根こそぎ抜いていった人達と大差がない」とたっぷりと反省させられることになるのです。

 

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このように、堰堤は一級ポイントではありますが、あまり歓迎されないことも多く、たとえ釣りをしても微妙な気持ちになることも少なくないのではないでしょうか。
みなさんは、川を歩いていて、目の前に巨大な堰堤が現れた時にどんな気持ちになりますか?
そして、そこで釣りをしていますか?