釣りにゃんだろう

猫のように気まぐれに 独断と偏見に満ちた釣り情報をお届け

釣りは、自然の豊かさを感じるものではなく、自然の貧しさや危機を知るもの。

よく、釣りやキャンプや登山なんかをする人が、「自然の豊かな場所に来られて最高です」みたいなことを言っていることがありますが、あれはとんでもなく間違った発言だと思います。

おそらく、そういった発言をしてしまうような人は、「木が植わっていて緑色なら自然」、「川に水が流れていれば自然」とでも思うような、自然環境に関する知識がゼロな人なのだと思います。
もしも、そういった知識を少しでも持っている人なら、余程の僻地にでも行かない限り、なかなか「自然が豊かだなぁ」とは感じられないはずです。

 

北海道あたりで釣りをしていても、目につくのは自然が破壊された場所ばかりです。
原野を切り開かれて作られた畑や牧草地。
川の流れを変えられて乾燥した湿原。
ダムや堰堤の数々。

こういった物が全くない場所で釣りをすることは少ないわけで、なかなか「自然が豊かだなぁ」とは思えませんし、「ちょっとマズイんじゃないかなぁ」とか「いつまで釣りが楽しめるのかなぁ」などと危機感を覚えるばかりです。

 

比較的自然が豊かだと言われている北海道でさえ、こんな状態なわけですから、釣りをしていると、日本中どこに行っても同じように自然が失われた場面は見られるのです。

ですから、釣りというものは、基本的には自然の豊かさを知ることができるものではなくて、自然の危うさを知るものなのではないでしょうか。

 

もしも、釣り人や登山をする人やカヌーを漕ぐ人など、全てのアウトドア愛好家がこのようなことに気づき、一人一人がちょっとした行動を起こしたりすれば、少しはこの国の自然は守られることもあるかもしれませんね。
まあ、そこまで人間は賢くなさそうですから、なかなか難しいことなのかもしれませんが…