ルアーのスプーンには様々な形があり、その使い心地や用途は様々となっています。
今回は、スプーンの形状による性格の違いや使い分けについて説明したいと思います。
幅とアール(曲がり)。
ごく簡単に整理してしまえば、スプーンの形状による違いを考えた時に、大きな要素は幅とアールの2要素であると言えるでしょう。
幅と言うのものは、スプーンを上から見た時に、スリムな形をしているか、ずんぐりとしているかというような違いです。
アールというものは、スプーンを横から見た時に、どれだけカーブがきつくついているか曲がっているか、というような違いです。
スプーンの幅による違い。
まずスプーンの幅についてですが、幅の狭いスリムなタイプと幅の広いタイプに分けられます。
ダイワの製品で言えば、幅の狭いタイプがチヌーク、幅の広いタイプがクルセイダーとなっています。
幅の狭いタイプは、空中でも水中でも抵抗が小さくなるので、よく飛び、早く沈み、引き抵抗が小さくなります。
逆に幅の広いタイプは、ゆっくり沈み、引き抵抗が大きくなります。
この点を踏まえて考えてみますと、リトリーブ速度が早めの時は幅が狭いタイプ、ゆっくりスローリトリーブで確実に泳がせたい時は幅の広いタイプが有利になります。
また、深いポイントや流れの強いポイントで、スプーンを早く沈めたいのなら幅の狭いタイプ、ゆっくりとしたフォールで誘いたいのなら幅の広いタイプが有利になります。
スプーンのアール(カーブ)による違い。
スプーンのアールによる違いは、カーブのつき方は様々であり一概には言えないのかもしれませんが、アールがきつく曲がりが大きいものほど、水の抵抗を受けアクションが大きくなります。
ですから、ヒラヒラと素早く引いてきたい時は、アールの小さいタイプ、ゆっくり確実に大きなアクションで誘いたい時は、アールの大きいタイプが有利となります。
二つの要素をまとめてみると。
以上のようなスプーンの幅とアールの要素をまとめて考えてみると、スプーンは形状により大まかに4種類に分けることができます。
幅が狭く、アールが小さいタイプ。
これは最も引き抵抗が小さく、ヒラヒラと軽快に浅いポイントを引いてくるのに向いています。
浮き上がり易いので、深いポイントには向いていません。
幅が狭く、アールが大きいタイプ。
よく飛び、よく沈み、よく泳ぐ、万能タイプのスプーンです。
使い方次第で様々なポイントに使用可能であり、これ一つでもかなりの魚を釣ることができます。
幅の広く、アールが小さいタイプ。
正直、私はこのタイプの有効な使い道が分からないのですが、どうなのでしょうか。
最近はあまり売られていないタイプであると思います。
幅の広く、アールが大きいタイプ。
スプーンの基本系とも言えるタイプです。
どんな状況でも確実に大きくアクションする一方、引き抵抗が大きくなっています。
スローリトリーブ向きだと、私は思います。
スプーンの形状の違いと使い分けについて、かなり強引に分類してみましたが、どうでしょうか。
これはあくまでも私の考えている分類なので、さまざまな異論もあるかと思います。
やはりルアーというものは、自分で色々と試してみて、「こういう場所はこれだ」というようなマイルールを探していくのが、一番良いのではないでしょうか。